Blog - Shelly Palmer の記事をIMJのオウンドメディアであるBACKYARD で翻訳・配信していきます。ぜひよろしくお願いします。ちなみに文中の視点や意見はShelly Palmer氏や、それぞれの筆者のものであり、IMJのものでないことを明記させていただきます。

全てがスマートに

今後数年のうちにすべてのモノが“スマート”になるだろう。それは今年のCESでも何千回も話されたことであるが、同じ話は“キッチン&バス・ショー”でも“デトロイト・モーターショー”でも話されており、どの業界のどの展示会でも同じような状況になっているのである。IoTはただのトレンドではなく我々みんなが将来歩いて行かざるを得ない道と言った方がよいだろう。

物のインターネット化 (IoT)

センサーを付けることができる物にはすべてセンサーが付くことになるだろう。貴方がそれをどんな名前――“物のインターネット化”、“すべてのインターネット化”、“M2M(Machine to Machine)”、“スマータプラネット”、“インターネットの工業化”――で呼ぼうともその傾向は変わらない。これだけの興味と関心を集めているにもかかわらず標準の通信方法が決まっていないのは残念である。しかし、(主導権争いはあるものの)それらは正しい方向に向かっているようだ。

 

IoTに関しては AllSeen Allianceと Open Interconnect Consortium (OIC)はIoTの規格で優位性を争っている多くの組織の内の二つである。AllSeen AllianceのIoT認定プログラムは現在AllJoyn規格と呼ばれるフレームワークを利用している。最新の推計ではAllJoyn規格を利用して作られている、あるいは認定されるようにアップグレードされる製品は、既に1億2千万個に達している。彼らのライバルはOICであり、こちらの認定プログラムは2015年中に開始され、IoTivity規格というオープンソースのリファレンスが実装されるという事である。OICの強みはUniversal Plug and Play Forum (UPnP)という取り組みで、15年間で30億個のデバイスに実装された規格を買収して取り込み、異なる規格の標準化を図ろうとしている。また、アップルのHomeKit規格ネストのWeave規格の互換性にも不安がある。ここに、IoT技術の大半は、家庭ではなくビジネスで活用されることになるだろうという重要な指摘がある。

 

マッキンゼーのレポートによるとIoTデバイス市場の価値の総額は3.9兆ドルから11.1兆ドルに膨れ上がり、その多くの工場は生産危機に陥るかもしれないという事である。そのうちの1/3が個人の家庭用であり、マッキンゼーはIoTへの投資に取り組まない企業は取り残されていくだろうという事である。

スマートホーム(家庭)

スマートホーム市場は成長しているが、通信規格の統一がされていないために逆風を受け始めているきらいがある。しかし、多くの業界アナリストはスマートホームの膨大な可能性について言及している。

NextMarket Insights社の予測によると2020年までにスマートキッチン(キッチンのIoT)分野だけでも、10億ドル以上の投資がされるのではないかという事である。コックの25%は既に調理補助のためにスマートフォンやタブレットを使っているという。Bluetoothや赤外線通信連携の温度計は家庭の調理で活用され始めているのである。

 

しかし、スマートホームの成長には統一された通信規格(プロトコル)が必要であり、今後スマートホーム通信規格の覇権争いが繰り広げられるという事を考慮しなければならない。ネストのWeaveやアップルのHomeKitは、そのフロントランナーである。Nest Weaveは簡単に導入できる温度調節計とカメラを活用しており、予想より早く2016年にリリースされそうなのですでに11,000もの技術者が開発者として登録しているのである。ネストのパートナーにフィリップスやドアロックのYale社 (locks)、 August社、Mimo社 (赤ちゃんの監視)、SkyBell社、Petnet社、GE社、Tyco社やEarth Networks (気象情報)社が含まれる。英国と欧州ではNest社の第三世代温度調節計は湯沸しシステムとも繋がってきている。サムソンの SmartThings規格はフィリップス社、Bose社、Belkin社、Aeon社、GE社のスイッチなどの多くのデバイス上で稼働する。アップルのHomeKit規格は電灯、施錠、温度管理、コンセント、スイッチ、センサーや窓の調光等の多くのモノをコントロールすることが可能になっている。

 

規格の標準化争いが続いている間に、家庭のオートメーションを実現する機器はより完成度を高め、簡単に使えるようになって来ている。キックスターターで発表されたNebiaという小さなシャワーヘッドは、分子レベルで水滴をコントロールして表面積を拡大することにより70%もの節水を実現している。iRobot社の新型ルンバ980は家じゅうを丁寧に掃除する間に、カメラを使って家の見取り図を作成することができる。iRobot社はその見取り図を活用して他のスマートホーム機器の活用をサポートする日が訪れると考えているのである。誰がその見取り図を活用するのか? それはあなたであろう。

ウェアラブル端末

ウェアラブル危機はまだ急成長を続けているが、その一方で、まだ適正な市場を探している最中でもある。uniper Research社によるとフィットネス機器がその一番の市場であり、2015年の33億ドルから2020年には100億ドルに成長するだろうという事である。人々は本当に歩数を測ったり、心拍数を監視したり、睡眠パターンを計測することが好きなようだ。

 

ファッションカテゴリのスマートウォッチはその市場性が試されることになるだろう。Park Associates社によるとスマートウォッチ市場は2019年には、1億台になるという事である。アップル社は2015年10月までに700万台のスマートウォッチを販売しているがそれは予測を下回るものであった。タグホイヤーはAndroidWear市場に参入し、1,500ドルの高級スマートウォッチを発売した。TAG Connectedスマートウォッチは防水だが、心拍計やGPSは搭載されていない。しかし、その高級スマートウォッチの購入者が気に入らなかった場合に、伝統的な機械仕掛けの時計と交換できる権利が2年間付与されているのである。LGは驚くことにフィットネス・スマートウォッチ分野の高級路線に、“Luxe”で参入したが、発売から6日目にハードウェアの不具合が発覚して、市場からその金色の姿を消すことになった。

 

依然として、フィットビット社やシャオミ社が牽引するフィットネス・バンド市場はスマートウォッチ市場より大きい。スマート服飾市場もファッショントレンドを仕掛けようとしているがスマートスーツなどはあまり消費者の関心を集めていないのが現状だ。ラルフローレンは心拍数や呼吸量、運動の強度やストレスレベル、カロリー消費等を監視する機能を内蔵した”PoloTech”というシャツを発表したが、iOS機器にデータを送信するためにアップルウォッチなどの機器を同時に持ち歩かなければいけない。このようにフィットネス分野では新しい形状の、例えば絆創膏のように付け外しできたり、イヤリングや指輪のような形状の機器が登場してくるであろう。

 

例えばBioSense’s社の“Ear-o-smart”イヤリングは耳たぶの血流を計測して心臓の機能を監視する。またFitlinxx社は透明な防水の絆創膏型のセンサーで心臓の様子を監視することができる。2016年には医療分野の市場からウェアラブル端末が登場し、保険会社や企業の従業員がより健康を促進するためのセンサーやアプリが開発されるであろう。そしてABI Research社によると雇用主は2018年までに1,300万人分のウェアラブル端末を福利厚生プログラムに組み込むだろうということである。それらには、Proteus Digital Health社と大塚製薬が共同で開発している、薬の飲用を監視するウェアラブルパッチと中継センサーを組み合わせて、電話回線で医療機関に毎日の飲用情報を送信しているようなものもあるのだ。

IoTは素晴らしい!

我々(Shelly Palmer社)は2016版CE Trend ReportCES® 2016 ShellyPalmer フロアツアーでIoTを数多く取り上げますのでご期待ください。1月にラスベガスでお会いしましょう!

 

最後にこの記事に協力してくれたダン・ドゥブノ氏とジム・ターナー氏、及びCESチームに感謝を述べたいと思う。

 

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