※掲載されている画像が小さく分かりづらいものがありますが、クリックで拡大できます。
※本記事は、会場で英語で発表された内容を筆者がまとめたものとなります。そのため、現段階で一部誤りがあったり、実際に機能がリリースされた段階で内容が変わっている、日本国内でいつ提供されるのか分からない点があることを、ご了承ください。

Adobe Primetimeで各種連携開始

Adobe Marketing Cloudの8つのソリューションの中で一番後発で一番毛色違うのが、エンタープライズ向け動画配信ソリューションであるAdobe Primetimeです。海外ですと、NBCやComcastといった大きな放送局で採用されている実績があります。これまで他のソリューションとのあまり目立った連携は無かった(はず)ですが、今回外部のパートナー含め、連携ができるようになってきてます。

comScoreとの連携

ネット視聴率会社comScoreの持つメディア視聴動向データと連携するようになったようです。これは、昨年発表されたコムスコアのDigital Analytix技術の買収と関連した動きで、更に連携を深めてきたことで実現したと思われます。
これによって、配信プラットフォーム、広告主、コンテンツプロバイダに対して、動画やそれに付随する広告に関する信頼性が高いインサイトを得られるような新しい分析指標(ADOBE CERTIFIED METRICS WITH COMSCORE)が使えるようになります。

 

 

Primetime OTT、Video Recommendations

OTT(Over The Top:インフラやキャリア事業者ではなくYouTubeやNetFlixのように、垣根なく動画配信サービスを行うこと)向けの機能拡張のようです。
Adobe AnalyticsやAdobe Experience Manager、Adobe Campaignと組み合わせてパソコンやスマホ、スマートテレビなどの動画を見るためのさまざまなデバイスでパーソナライズされたビデオや広告を提供する、ビデオ試聴へ誘導するといったことが可能になります。
Adobe Target上のレコメンデーション機能で動画コンテンツのパーソナライズ(レコメンド)もできます。Targetのレコメンデーションはあまり日本では知られていませんが、豊富なロジックがプリセットとして多数用意されており、1つのレコメンドエリアで複数のロジックのABテストを行うことができます。

※右上のとおり、Targetのレコメンド設定画面上にPrimetimeのアイコンがでています。


※タグクラウドで表示されているのがメールタイトルでよく使われる単語の候補で、入力したメールタイトルがより効果的なものかどうかをチェックできるようです。

Subject Line Optimization:Adobe Campaign

マーケティング・オートメーション(キャンペーンマネジメント)ソリューションである、Adobe Campaign周りとして、これまでAdobeが研究していたPredictive(予測)技術を使い、これまでのデータから、配信するメールのタイトルで、より効果的なものの候補として出すことができるようになります。


※デフォルトでは、振り分け割合を自分で決める形ですが、その下にある「Auto-allocate to best experience」を選ぶと自動的に効率よくテストを進めてくれます。

Test Auto Allocation:Adobe Target

こちらは、Summit前にリリース済ですが、Adobe TargetでABテストを行う場合、通常2パターンの出し分けであれば、50%ずつの出しわけで行いますが、より短い期間で効率的にテストを終わらせるために、テストの進行状況に応じてテストのトラフィック振り分けの自動配分化ができるようになりました。


※ベン図やグラフなどで2つのセグメントを比較している様子です。

Segment IQ:Adobe Analytics

重要なオーディエンスセグメント(ユーザー群)と、そうでないものをPredictive(予測)技術を使って自動的に判別する機能です。
サードパーティデータ(AAMで取り込んでいる3rd Party Data?)を加味することもできます。また、複数のセグメント間の違いを検知することもできます。セグメントは実際に分析をしているとさまざまな切り口/視点で作成できる一方、本当にそれが自社にとって重要なのかの判断はなかなか難しいものですが、このような機能がつくことで方針や戦略が考えやすくなると思います。

 

Analytics Workspace:Adobe Analytics

日本では、分析ワークスペースという名前で提供されています。
1年前にベータからはじまり、順当に機能追加をしていき現状は正式版までリリースされました。深掘り分析(多重のクロス集計や自由なレイアウト、多彩なグラフ)や分析の社内コラボレーション(プロジェクト共有や必要な部分をだけを切り取って分析環境を渡すキュレーション等)が行うことができますが、今後も拡張が進んでいくようです。

BreakOut Sessionでは、具体的な機能アップとして
・CSVやPDFでのエクスポート
・E-mailでの定期配信
・期間ごとのデータ比較
・上で触れたSegment IQ(セグメントの比較、重要なセグメントの発見)
・前回の記事でふれたDevice Co-op(クロスデバイスでの人ベースでの分析)

などが発表されました。

従来は、JavaアプリケーションのAd Hoc Analysisがその役割だったと思いますが、従来Webブラウザで再現できなかったようなことが、ブラウザベースのAnalytics Workspaceでも同等(場合によってはそれ以上)のことができるようになってきているので、こちらへのシフトが加速していくのではないかなと思います。

 


※新しくなった「People」の一覧画面。少し見づらいですが、表の左から2列目にTypeという欄があり、これがトリガーを引くための行動分類名になっているようです。

Live Stream Triggers

AMCのソリューション間でオーディエンス(ユーザー群)と呼ばれるAMCのユーザー識別IDのデータのやりとりには、これまでAudience LibraryというAMCのポータルサイト上の機能を媒介にして行われてきました。こちらがコアサービスの再編成とともに「People」というメニューに変わっているようです。これまでの収集条件の作成や実際の収集だけではなく、この画面上から収集したデータにあわせ、他のソリューションでトリガーベースでアクションを行えるようになります。
例えば、チケット予約サイトで、Adobe Analyticsで収集した席選択まで進んだが、決済プロセスを放棄したというオーディエンス条件にトリガーをセットして、発生と同時にAdobe Campaign側で放棄に対するフォローのメールを発射させるといったことができるようになるようです。

 

 

他にもGeneral Sessionでは取り上げられなかったものの個別のBreakout Session内でもさまざまな機能追加について触れられていました。全てではないですが、恐らく来月の機能アップデートで登場してくるものも多いと思いますので楽しみですね。


次回は、General Sessionで取り上げられていた、RBS(Royal Bank of Scotland)の事例をご紹介します。