Apple Payで何ができるの?

まずは何ができるかですが、大まかに言うと3つ。

●Suicaでできていたこと
⇒電車の改札読み取りはもちろんのこと、Suica支払いに対応しているお店での、支払いが可能。

●クレジットカード払い
⇒Apple Payにクレジットカードやプリペイドカードを登録しておけばワンタッチで支払い可能。 ※現状、QUICPayiDが使えるお店のみ。

●オンラインでの支払い
⇒ECサイトで購入時など、面倒なクレジット登録は不要でApple Pay経由で支払い可能。 ※サイト側がApple Pay支払いに対応していることが必須。

おサイフケータイに似てますね。

日本と海外の違い

Suicaが利用できるということは、Felicaに対応させたということになります。Felica技術は、日本のみで普及していて、海外ではほとんど使えないそうです。海外はFelicaでなく、「Type A/B」という別のタイプのNFC(近距離無線通信)システムが一般的で、実際に日本以外の海外は「Type A/B」技術をApple Payに採用しています。つまり、日本のiPhoneは海外でApple Payが使用できず、海外のiPhoneは日本でApple Payが使用できない、ということです。

これまでグローバルで仕様を統一してきたAppleにしては、異例の対応ですね。日本でのApple Payの告知/コミュニケーションもSuicaが前面に出た形になっているようです。

 

なぜ、Appleはこのような対応をしたのか?

2015年のAppleが発表したアニュアルレポートでは日本の売上高は約7%、営業利益は約10%を占めており、重要なマーケットの1つです。

グローバル全体の売上高、営業利益は2015年まで伸びていたが、2016年の発表された決算をみると売り上げが落ちている中で、日本だけは売り上げを伸ばしているようで、アップルが日本のマーケットを以前よりも、もっと重要視して、今回のような対応になったのではないかと推測しています。

Apple Pay導入により、日本でモバイル決済は普及するか?

あくまでも私の推測ですが、普及は加速化していくと思います。理由は2つです。

1. トレンド
約2年前にApple Payをスタートさせたアメリカでは、Apple Payのトランザクションは1年で5倍、1週間に100万人規模で新しいユーザーが増えていて、300万のお店にApple Payが導入されるなど規模は着実に拡大しているようです。
また、Apple Pay以外にも、Android PaySamsung PayPayPalWalmart Payなど、色々なプレイヤーがこの分野に力を入れていることから、日本でも同じ流れがくる可能性は高いと考えます。

2. アクティブ/習慣化
Apple Payに限らず、サービス運用でいつもハードルになるのは、「トライアル&継続利用」させることです。Apple PayはSuica対応していることが実に巧妙で、Suicaは通勤通学など、既に多くの人々が生活導線で毎日使用しており、これがApple Pay利用の習慣化にもつながっていくと予想されます。これをきっかけに、Apple Payに限らず「モバイル=決済機能」という意識が浸透し、生活に深く根付いていく日も近いと考えます。

モバイル決済普及により、今後企業が考えるべきこととは?

※Apple Pay 公式サイトから引用

今まではオンラインでクレジットカード決済するためには、クレジットカード情報を登録するという手順が必要でしたが、Apple Payではクレジットカード情報入力の必要もなく楽に決済することができるようになります。今後オンラインでの決済は、Apple Pay払いの選択肢を用意することが当たり前になっていくかもしれません。

また、オンラインだけでなくオフラインの決済も、スマートフォン1台あれば事足りるようになっていきます。Apple Payなどのモバイル決済が多くの小売店舗に普及していくことは、時間の問題と考えてよいでしょう。

そうなったときに、企業のデジタルマーケティングは、「認知」「検討」「購入」、そこにオンラインとオフラインをつなぎ、購買へとつなげる一貫したサービスが、より重要となってきます。そして、そのプラットフォームの中心になるのは、モバイルアプリではないでしょうか。

自社のオンライン・オフラインをつなげ、新しい価値を生み出すモバイルアプリサービスとは一体どのようなものになるのか、今から検討を始めていく必要がありそうです。

引用元: Apple Pay 『The challenge of attracting active users』