AR技術、アプリでの本格的なEC利用が広がっている

ここ最近、企業によるARを活用したアプリが続々とリリースされています。 

従来、ARを使ったアプリと言えば「Pokēmon GO」や人気自撮りアプリの「SNOW」など、ビジネスと言うよりもむしろエンターテイメントを目的としたものが主流でした。
そして企業の活用事例としては、家具の試し置きができる「IKEA Place」や、午後の紅茶×ポッキー「おとぼけプロモーション」などの商品パッケージを使ったプロモーションがあったものの、ビジネス活用のバリエーションとしてはそう多くはありませんでした。

しかし今、アプリでのAR活用が本格的にECに取り入れられ始めています。
この記事では、最近リリースしたり機能アップデートしたアプリの中から注目のAR事例をピックアップし、レポートします。 

ARでの試着が驚くほどリアルに!【Wanna Kicks】

ここがポイント!
・スニーカーを選択してカメラを自分の足に向けると、実際に履いたように見える。
・リアルタイムで体の動きに追従し、しかも精度が高い。リアルな試着体験が可能!
・足を傾けることで靴の裏側のデザインまで確認できる。
・試着から購入までオンラインで完結。 

 

ARを使った試着だと、撮影した静止画の上に商品を合成するサービス「JINS BRAIN」やデジタルサイネージを利用した平面的な試着体験は以前からありましたが、このアプリは身体の動きに合わせて様々なブランドのスニーカーをリアルタイムで試着できます。試着系のARで体の動きにここまでも精度で追従するアプリはまだ少ないのではないでしょうか。
さらに、履いた時の様子をARで確認してみて気に入ればそのままECサイトから購入できます。よりリアルで、より利便性がアップしていますね。 

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なんと25ブランド以上! 憧れインテリアをARでお試し!【RoomCo AR】

ここがポイント!
・25種類以上の有名ブランドのアイテムをARで部屋に試し置きできる!
・家具だけでなく、家電やピアノなどにも対応。
・異なるブランドの製品を組み合わせて、部屋をトータルにシミュレーションできる。 

 

ARで家具の試し置きができるアプリ「RoomCo AR」。無印良品やFrancfranc、ニトリといった大手メーカーが参加しており、インテリアのシミュレーションアプリとして以前から人気を集めています。
最近発表のリリースでは、ソニーと提携しブラビアの設置シミュレーションができるようになるなど、インテリア以外のメーカーの参加が増えています。

インテリア系のARアプリにおいて先駆け的存在だったIKEAの「IKEA place」では、試せる商品が自社製品に限定されていました。ところが最近では、今回紹介した「RoomCo AR」や、大手ECサイトAmazonでも一部対象商品に対してARの試し置きが出来る機能を公開するなど、様々なブランドの商品を取り扱っているサービスやプラットフォームがARを実装する事例が増えてきています。 

「RoomCo AR」は、家具だけではなく家電・楽器まで試すことができ、インテリアを試し置きするだけに止まらず、「部屋におけるもの」ならなんでもシミュレーションできることで活用の可能性が大きく広がりそうですね! 

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ワンタップで次々と化粧アイテムを試せるAmazon.co.jp【バーチャルメイク】 

ここがポイント!
・日本ロレアル、資生堂、カネボウ、コーセー、花王など計18ブランド、890点以上のリップアイテムを試すことができる!
・まるで百貨店のカウンターで試しているようなリアルに近いメイク体験。
・ワンタップで色を変更できるので、肌に負担をかけてメイクを落とす手間がない。 

 

ここ数年で活発な動きを見せているビューティテック。Amazon.co.jpのようなECサイトでも本格的にAR技術が活用されるようになりました。

Amazon.co.jpの「バーチャルメイク」では、日本ロレアル、資生堂、カネボウ、コーセー、花王の計18ブランド、890点以上のリップアイテムを試すことができます。
色味の再現が精密なことに加えて、簡単に色を変更することができるので、膨大な製品を心ゆくまで試すことができるのはARならではの利便性ではないでしょうか。 

これまで美容系アプリにARが使われる時は、自分を可愛く加工するエンタメ寄りの利用のされ方(SNOWやYouCam メイクなど)が多かったのですが、最近はAR精度の向上により、もはやデジタルでもリアルと遜色なく本当に化粧をしたかのような体験が出来る時代がやってきていますね。 

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ほかにも日本での実装は未定ですがYouTubeがアメリカで発表した、商品紹介動画を見ながら自分の顔でメイクを試すことが出来る「AR Beauty Try-On」機能。
画面が上下で分割され、上半分の画面ではインフルエンサーによるメイクアップレビューを見つつ、下半分の画面では紹介されている化粧品が自分に似合うかどうかをタップして試すことができるとのこと。

この「AR Beauty Try-On」で注目すべきは、広告機能の提供である点でしょう。
企業にとっては、AR技術をECでの購入促進だけではなく、広告プロモーションの手段の一つとして活用できるようになり、ビジネスでの活用の幅が広がっていきそうです。 

 

米Google公式より引用。リンク先に動きのある画面サンプルあり:

https://blog.google/products/marketingplatform/360/immersive-branded-experiences-youtube-and-display-ads/

 

【まとめ】アプリAR機能のECへの本格活用はすでに始まっている。EC以外の活用動向にも要注目!

今回ARを用いた企業アプリやサービスの事例を調査してみて、今まで限定的にしか利用されていなかったAR技術が、本格的にビジネスに取り入れられ始めていると実感しました。
またECでの購入促進だけではなく、広告プラットフォームへの導入などの動きも始まりつつあり、ビジネスへのAR活用はますます広がっていきそうです。 

今後もアプリでのARのビジネス活用の動きは要チェックですね! 

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