【曲面ディスプレイ】

CESのメイン会場であるコンベンションセンターで早速圧倒されたのは、LGの曲面有機ELディスプレイを使ったビデオウォール(毎年恒例のようですね)。天井まで覆われた曲面ディスプレイで木々や滝、波などを映し出し、大自然に包み込まれているような空間を演出していました。
巨大なためかディスプレイ同士のつなぎ目はほとんど気にならず、ディスプレイの発する熱でその空間が暑いということも特になかったので、リラックスルームに全面パネルを使って南国や森林を再現するのも可能だと思いました。

LGの巨大な有機ELディスプレイ

メイン会場を入って現れるのはLGの巨大な有機ELディスプレイ

そのほかにも中国Royole社の超薄型の画面折りたたみスマホやシャープのOLEDディスプレイなども展示されており、アジアメーカーの「曲がるディスプレイ」にかける意気込みを感じました。
特に今回注目を浴びていたRoyoleの「FlexPai」は、体験ブースにも長い列が出来ていました。
近くで見ても折り曲がってシワが寄っているようなことはなく(ブックカバーにディスプレイが貼り付けてあるようなイメージ)、文庫を持ち歩く感覚でタブレットを持ち歩けるようになるのではと期待しています。

LGの巻取り式有機ELテレビ

Royoleの画面が折り曲げられるスマホ「FlexPai」

【5G】

去年のCESでも話題になった、2020年にも国内での商用化が見込まれる「次世代無線通信システム」の5G。5G関連では今年もSamsungやQualcommが大きなブースを構えていました。
今後、AIやIoT、スマートカー、ロボティクス、XRなどさまざまな分野へのインパクトが考えられます。
5Gには「超高速(LTEの100倍!)」「大容量」「大量端末への同時接続」「低遅延」「高信頼性」「低コスト・省電力」といった特長があり、例えば車のフロントガラスに周辺の渋滞情報をリアルタイムに映し出すなど、生活に欠かせない技術を発展させる場合にはこれらの特長が不可欠になってきます。
しかし、電波が遠くまで届かない、障害物の影響を受けやすいなど、課題は多いようです。業界全体のゲームチェンジが期待される5Gですが、会場を回っても具体的なイメージは掴みにくく、実際に4Gとの差を体験できるようなブースがあると生活者視点でのイメージが湧きやすいと思いました。 

5G
5G

【XR】

AR(拡張現実:Augmented Reality)、VR(仮想現実:Virtual Reality)、MR(複合現実:Mixed Reality)、SR(代替現実:Substitutional Reality)と、異なる○○現実とされていた概念ですが、ここ最近はそれら全ての総称としてXR(クロスリアリティ)という言葉が用いられています。
新しい概念が登場したわけではなく、別々の文脈で語られていた現実と仮想の概念を、一般消費者のために単純化する動きが出てきているようです。

XR
XR

大規模な資金調達をして話題になった時から気になっていたMagic Leap One(MRヘッドセット)で、ドローンを組み立てる簡単なゲームを体験してみました。

XR
XR

コントローラ操作に戸惑うことはありませんでしたが、想像よりもだいぶ視野角が狭く、3Dオブジェクトの位置が把握できずにかなり手間取りました。見えている範囲は溶接で使う手持ち面に近かったです。 
現時点ではOculusやHTC ViveなどのVRヘッドセットに比べるとコンシューマー向けとしては楽しさに欠けるように感じましたが、アメリカ陸軍に供給という情報もあるので今後の進化に期待しています。 

【スタートアップ】

主にスタートアップの企業が集う「Sands Expo」では、さまざまなテクノロジーを駆使した出展で賑わっていました。

注目のプロダクト

気になった製品はいろいろありましたが、今回はバリアフリーに注目してみました!

WHILL「自動運転システム」

WHILL「自動運転システム」

歩行困難者の社会参加の機会を増やし、介助者の負荷軽減も考えて開発された未来の車椅子WHILL。
過去のモデルではスマホアプリでのリモートコントロールや坂道での自動停止の機能が備わっていましたが、今回は歩道領域での自動運転・自動停止の機能を備えた「WHILL自動運転システム」が出展されていました。空港や商業施設での実用化に向けて、複数機体の管理・運用ができるようになっているとのことです。
操作も簡単で、初めてでも坂道や段差も難なくクリアできるので、CES用にめちゃくちゃ広い会場でWHILLが貸し出されていたら、私なら迷わず借りるでしょう(笑)。

WHILL

ORCAM「OrCam MyEye 2」

ORCAM「OrCam MyEye 2」

視覚障がい者や視力が弱い人向けのカメラデバイスで、市販のメガネの側面に装着して利用できます。テキストの読み取りや顔認識、色や製品の判別(パッケージやバーコードを認識)し、結果を音声で読み上げてくれるため、「第二の目」としての役割を備えています。
いろいろな事情で治療が難しいケースもあるため、こういった拡張デバイスが今後増えてくれることを望みます。 

OrCam MyEye 2

Owlet Baby Care「Owlet Band」

Owlet Baby Care「Owlet Band」

まだお腹の中にいる赤ちゃんの状態をモニタリングできる、腹巻きのようなウェアラブルデバイス。赤ちゃんの心拍数や子宮の収縮、胎動の回数などを計測し専用のスマホアプリにリアルタイムで送信できるようです。
もし将来これらの情報を病院のカルテデータと連携する仕組みができれば、即座に異常検知できたり、定期検診の回数を減らせるなど、妊婦さんや病院双方にメリットがあるんじゃないでしょうか。 

Owlet Band

【まとめ】

いかがだったでしょうか。
今回初のCES参加だったのですが、想像以上にブースの数が多く、全て回れなかったのが残念でした。限られた時間の中で体験型のブースに並ぶか、多くのブースを回るかは悩みました。最終日は結構空いているので、体験したい製品がある場合は事前に目星をつけておいて、最終日に集中して回るのが良いかもしれません。

これから数年の内に5Gが実用化され、多様な領域でテクノロジーも進化・拡張していったときに未来を見通す力と、AI / XR / IoTといった異なる分野の知識を組み合わせる力が必要だと強く感じました。 

 

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