はじめに:IMJが進める「i・IMJ ダイバーシティ プロジェクト」とは?

企業の成長に必須とされる多様な人材活躍のための環境整備や意識改革に取り組むため、2016年に発足。メンバーは現場社員を中心に構成され、社内の意見を取り入れながら改革を進行中。

プロジェクト名の「i」は「個」「Identity(個性)」「Inclusion(包括)」を表し、多様性のある個の集まりが価値を発揮することで、包括的な視点をもったIMJを作り上げることを表現しています。

 

【インタビューに参加した育児中の社員&インタビュアー
※ ()内は2017年2月現在のお子様年齢
※ ★マークは i・IMJプロジェクト推進メンバー

  • 茂木さん
    総務部スタッフ(7歳)

  • 森さん
    デザイナー(4歳)

  • 西山さん
    コンサルタント(3歳)

  • 林さん
    フロントエンジニア(7歳、5歳)

  • 阪田さん
    プランナー(3歳)

  • インタビュアー: 大澤
    i・IMJプロジェクトリーダー

 

育児中の社員が選べるワークスタイル

阪田:はじめに、IMJで現状選べるワークスタイルについて整理しつつ、皆さんがどんなスタイルで働いているのか確認しておきたいと思います。現在IMJで育児中の社員が選択できるワークスタイルは大きく時間と場所の2軸あります。時間軸でいうと、大きく時短勤務かフルタイム勤務か選ぶことができ、時短勤務は6時間~7.5時間まで30分単位で設定することができます。場所軸でいうと、申請すると在宅勤務制度が利用できて、設定された時間内で、リモートワークが可能になります。今日集まってくれた皆さんがどの働き方をしているのか、過去の経緯も踏まえてプロットにしてみました。

 

林さん、西山さん、森さんの場合、時短勤務を経て、うまく在宅制度を使うことでフルタイムへ移行していますし、私や茂木さんの場合は、時短勤務の中で調整しながら働いていますね。

※具体的数値は社外秘のための割愛

そして、こちらがIMJの累計育休取得者の簡易的なグラフと制度導入を時系列化したものです。最近は男性の取得も徐々に出てきましたが、単純に育休取得者が増えているということと、在宅ワーク導入で時短勤務者からフルタイムへのシフトが起こっているというデータになりました。振り返ってみてどうでしょうか?

在宅制度の導入がもっともインパクトのある変化だった

茂木:ちょうど私と同じころ社内の出産ブームがあったのですが、やっぱり社員の平均年齢が上がったことで、出産を経験するメンバーが増えましたよね。その中で、大きく働き方が変わるきっかけになったのはやっぱり2014年の在宅勤務制度の導入じゃないでしょうか。

林:そうですね。在宅ワークできるようになったのはすごく大きな変化でした。私の場合、第1子の育休復帰時にはまだ制度がなくて、第2子のときにトライアルメンバーとして参加したのですが、「絶対お迎え時間までに終わらせなきゃ!」というストレスが軽減されて、精神的にすごく楽になりました

阪田:茂木さんや林さんのような先行して復帰した先輩ママたちが声をあげてくれたおかげで、時短勤務の適用範囲が延びたという変化もありましたね。一方でお二人よりも数年遅れて復帰された西山さん、森さんは振り返ってどうでしたか?

西山:確かに当時、育休から復帰する社員は増えてきてはいたものの、自部署にはいなかったり、自分の職種では前例がなかったりと、周囲も自身もまだまだ手探りの状態でしたね。

森:私も同じですね。育休復帰時の上司が、以前に今日参加されている林さんの上司を経験されていた方だったので、復帰後のサポートに理解があったのと、他部署で先行して育休を経験した社員から、自ら積極的に情報収集しながら進めました。

阪田:そうですね。今ようやく各職種や各部署で先例が出そろって周囲も慣れてきた、という印象かもしれません。

今のワークスタイルを選択している理由? どんな工夫をしている?

大澤:皆さん、それぞれ試行錯誤を経て、現状のワークスタイルになっていると思いますが、なぜ現状のようになったのか?と、どうやって実現しているのか?の部分を教えてください。

林:フロントエンドエンジニアという職種上、一人で完結する作業の時間が多いので、在宅ワークが比較的向いていて、数年やってみて自分のなかでリズムが持てるようになりました。今は、子供も成長したので、ようやく最近フルタイムへ切り替えました。在宅ワークといっても使い方がいろいろできて、子供を寝かしつけた後に数時間作業したり、逆に朝早く起きて出社前に数時間作業したり、終日在宅作業にしたりと、案件の状況や生活のペースなどに合わせて臨機応変に使い分けをしています

あと、翌週1週間の予定をざっくり立て、在宅予定日をあらかじめプロジェクトメンバーや部署内に共有しておく、在宅時はチャットツールでいつでもコミュニケーションが取れるようにしておくなど、コミュニケーションロスがないようにしています。

西山:私は復帰後、在宅を取り入れるのもフルタイムへの移行も比較的早かったほうだと思います。理由は、職種の変更部署メンバーの後押しです。出産前はディレクターという職種だったのですが、時間の制約上難しさを感じて、得意だった解析のスキルを生かしてアナリスト方面に職種変更したことで時間のコントロールがしやすくなりました。

あと、復帰時の部署に同じような境遇のメンバーや、ダイバーシティ化された企業から来た転職組もいて、「在宅?しちゃいなよ!フルタイム?いけるでしょ?」という積極的な後押しがありました。ただ、その後、別の部署へ異動をした際は、男性が多く在宅や時短で働くメンバーがほとんどいない環境で、はじめは周囲と合わせていくのに少し苦労しました。彼らは日中に外出していて、夕方から社内ワークが進むようなリズムで、どうしても私とすれ違ってしまうんです。これはまずいなと思って、朝のタイミングでうまく進め方を握るなど工夫していくことで徐々に周囲との連携もうまくいくようになりました。

森:私は比較的家が遠いので、移動時間を業務に充てられるのが大きくて、在宅ワークを採用しています。あと、朝に子供がぐずりがちで、必ず決められた時間に出社しなくてはいけない時短勤務が逆にストレスフルだったのですが、ちょうどIMJが全社的にフレックスから裁量労働制になったタイミングで、その自由度に魅力を感じて、フルタイムにしました。不安も少しありましたが、もっと仕事がしたいという想いだけはあったので、その勢いでやってみたら意外といけちゃったという感じで、むしろ時短のときよりも稼働の波を吸収しながら、気持ちよく働けています

ただ、気を付けているのは、姿が見えない在宅での作業で「一体何の作業しているんだろう……」とプロジェクトメンバーが不安にならないように、「今はここまででいったん帰りますが、ここは夜やっておきます!」というように、お互いが気持ちよくできるコミュニケーションと状況の共有は心掛けています。

茂木:私は今日のメンバーの中で唯一在宅ワークを取り入れていないのですが、理由は総務という職種上、相手の顔を見て仕事がしたいという想いが強いのと、性格上、どうしても家だとスイッチが入らないタイプで……、のんびりしちゃうんですよね(笑)。業務上、週1回程度のリモートワークはもちろん可能なのですが、私は仕事のモチベーションを、その場にいてムードメーカーでありながら、皆さんの仕事のサポートをするという部分に置いているので、会社にいることを重要視しています。

また、ちょうど昨年春に子供が小学校入学で、いわゆる「小1の壁」のうわさを聞いていたので、いったん時短勤務のほうがコントロールしやすいと考えて、様子をみています。

阪田:私の場合も、時短勤務を続けている理由はスイッチの問題です。プランナーという職種上、どうしても終わりがなく、とことん考えれば考え続けられるという性質もあるのと、性格的にのめりこんでしまいがちなので、あえて「時短」という制約をつけて切り替えやすくしています。在宅ワークについては、当初は打合せも多い仕事なので難しいかなと思っていたのですが、長期的なプロジェクトに入ることでメンバーとの信頼関係もでき、リモート会議にも慣れてきたことで、週1~2回の頻度でうまく利用できています。

職種によっての向き・不向き…でも実はあまり関係ない?

大澤:今の話の中で、結構「職種上」といったキーワードが出てきました。IMJ社内でもデザイナーやエンジニア、データコンサルタントなどの独立した作業がある職種は育児両立しやすく、ディレクターやアカウント、プロデューサーといったプロジェクトを中心でまとめるメンバーは難しいというイメージもあると思いますが、どうでしょうか?

西山:まさに私はディレクターから職種変更していますし、そういった側面もあるとは思います。ただ、ディレクターの経験の中で培った自分の強みである解析スキルを活かして、選択と集中をしたというイメージです。そういう意味では延長線にある仕事なので「ディレクターだから無理」というのはちょっと違うかなと思います。

阪田:私自身も元々ディレクター出身で、企画・提案のほうに注力していった経緯があるのですが、ディレクターやアカウント、プロデューサーも誰しも色があって、数値分析が得意、情報設計がすごい、プロジェクトマネージメント力が高いとかあると思うんですよね。そういった得意分野があれば、意外と職種の壁は超えられるんじゃないかという話を西山さんとしていました。

大澤:確かに得意分野があれば、私の部署のアカウントやプランナーでもいける気がしてきました。得意分野を育てることは、そもそものキャリアアップの面でも重要な視点で、育児両立の話に限った話でもなさそうですね。

制約があるからこそ、成長できる!

大澤:皆さんのワークスタイルの話を聞いていく中で、制約があるからこそ、いろいろ工夫されて成長されているんだなと改めて思いましたが、どうでしょうか?

阪田:私は出産前、日中は打合せして、作業は夜遅くまでやって、朝はボーっとしている(笑)という感じで非効率な面もあったと思うのですが、朝の脳がスッキリしている時間帯をうまく自分の作業に使ったり、会議の合間の1時間も集中して1つのタスクをこなせるようになったり、リモート会議を円滑にするために事前にアジェンダや資料共有をしたりと効率化が進みました。

林:時間の制約が、いい意味でプレッシャーになるのはありますよね。区切りをつけたり優先順位をつけたりするのが上手くなるというか……。

森:でも、私の場合そうやって集中力あげすぎて、帰りにどっと疲れがでるというのはありました……。復帰当初は「制約がある以上は生産性を上げるしかない!」と思って頑張りすぎた部分があって、在宅ワークのおかげですこしバランスがとれるようになった面もあります。

 

西山:私の部署では「稼働の20パーセントは自分のR&D活動に使う!」という目標があるのですが、会社にいると優先度が下がって、おざなりになりやすいタスクも、在宅ワークの日があるとちゃんと腰をすえて考えることができたりして、いい切り替えになっています。

茂木:私の場合は、全部自分でやるという視点から、チームでシェアしながらやるという視点に変わったということがあります。自分ひとりで仕事を完結させるよりも、各自のスキルやノウハウをシェアして総務チーム全体で仕事の質と価値を上げていこうという取り組み方になってきています。

阪田:いいですね。その辺り、まだまだ現場だと進みにくいですが、総務はかなりダイバーシティ先進チームかもしれませんね!

今後の課題

大澤:話を伺っていると、皆さん結構外向的な性格もあるのか、自ら情報を取りに行ったり、周囲に働きかけたり、いろいろ工夫されている印象で、逆にそこまで積極的にできないメンバーだと困ってしまいそうな気もしてきてしまいます。そんな方に、なにかいいアドバイスはありますか?

西山:そんなことないと思いますよ! 私たちも当初は不安で、そんな中でいろんなつながりで協力を得ながらやってきたので、比較的等身大なはずです。さきほどの職種の話じゃないですが、イメージで「無理!」って考えずに、やってみることが大切かもしれないですよね。

林:案ずるより動くが易し!”(笑)。今日の皆さんも、やりながら自分のスタイルを見つけていったという話なので、なんとかなると思います。

今まさに、「i・IMJダイバーシティプロジェクト」で進めようとしているのが、自部署にはいないかもしれないけれど、多様なスタイルで働く先輩社員がいるよというのを可視化していこうという動きです。完璧なモデルはいなくても、近しいスタイルを参考にできるようになったり、気軽に相談にいけるようになったりすると良いと思っています。

 

皆さん、貴重なお話しありがとうございました!

最後に出た名言“案ずるより動くが易し!”をフリップに。

まとめ

ママといっても業務や各自の事情はさまざま。それぞれが活躍しやすいスタイルを選べるような状態になっていること、そして制約のなかで周囲とも連携し、工夫していけるような環境の重要性を感じることができました。IMJでは、これまで育児中や傷病・介護中のメンバーに限って適用してきた在宅ワークの適用範囲を広げる検討も前向きにされはじめており、育児中の社員で培われたノウハウは、今後のワークスタイル多様化に参考になる部分が大きいのではと感じました。

 

i・IMJダイバーシティプロジェクトでは、今後も育児支援に限らず、キャリアアップの多様性などをテーマに記事を執筆していく予定です!