ウェブサイトの担当をしているけれど、うちの会社はIT系でも何でもないし、実際自分がそういうことに詳しいかと言われるとちょっと自信ないかも……そんなサイト担当者の皆さんに質問です。「ドメイン」ってご存じですか?

はい!の方にも、いいえ……の方にも、今日はこの「ドメイン」についての、取り扱いを間違えるとトラブルの種となるポイントを解説します。押さえておきたいポイントはたった3つ! ご自身が担当されているサイトと照らし合わせて、問題ないかチェックしながら読み進めてみてください。

チェック① お問い合わせフォームで「sample@test.com」なんて例を書いていませんか?

「え、メールアドレスの例に書いてるけど? 何がいけないの?」と焦ったあなた! 放っておくとこんな問題が発生しますよ。早めに修正しましょう!

 

<そのままだとこんな問題が発生!>

IMJが「imjp.co.jp」というドメインを購入して使っているように、「test.com」や「xxx.com」といったドメインにも、ちゃんと持ち主がいます。ドメインだとピンとこないかもしれませんが、あなたが役所に行って、何か書類を書こうとしたとき、壁に貼ってあるサンプルの住所に、自分の家の住所が丸々書いてあったらぎょっとしますよね? 実在する他人の住所を、勝手に例に書かないのと同じように、実在する他人のドメインも勝手に例として使ってはいけません。

また「相手への配慮」という問題だけでなく、情報漏えいの危険性もあります。サイトを訪れたユーザが「何を書けばいいのか分からないから、例をそのまま書いておこう」と、問い合わせフォームのメールアドレス欄に「sample@test.com」を書いてしまった場合、サイトの受付完了メールは「sample@test.com」宛てに届いてしまいます。ユーザの記入した住所や電話番号、問い合わせ内容が書かれているメールが、全然関係ない人のところに届いて、問い合わせてきた本来のユーザには何も届かない!ということになってしまいます。

 

<解決するにはどうしたらいい?>

インターネットでは「例として使っていいドメイン」がちゃんと決まっています。RFC2606で定められている「example.com」や「example.net」、あるいはJPドメインの登録・管理事業者であるJPRSが定めている「example.jp」「example.co.jp」などを使用しましょう。担当しているサイトの問い合わせフォームで「sample@test.com」のようになっている例示を見つけたら、そこを「sample@example.com」に修正すればOKです。

チェック② クローズしたサイトのドメイン、放ったらかしで期限切れにしていませんか?

「え、春のキャンペーンで使ったサイトのドメイン、もうすぐ切れるんだけど。もうサイトも閉じてるし、更新しなくていいやと思ってた……更新した方がいいの?」と思ったあなた! 期限が切れた後に、こんなクレームが来るかも知れませんよ?

<そのままだとこんな問題が発生!>

ドメインは、持ち主が更新をせず期限切れになってから一定期間が経つと、同じドメインを誰でも買える状態になります。そのため、キャンペーンサイトをクローズした後、期限切れになったドメインを第三者が再登録して、アダルト向けのサイトや詐欺サイトを開設することがあります。このように誰かが落とした価値のあるドメインを、さっと取得して悪用する行為をドロップキャッチと言います。

このときコーポレートサイトなどから、クローズしたキャンペーンサイトへのリンクがうっかり残っていると、「おたくのサイトで『キャンペーンサイトはこちら』というリンクを踏んだら、アダルトサイトにつながって、架空請求されたんだけど! どういうこと!?」とユーザからクレームが来ることも考えられます。

 

<解決するにはどうしたらいい?>

サイトクローズ後も、検索やニュースサイトのリンクから来たり、ブックマークで直にサイトへアクセスしてくる人は少なくありません。サイトを閉じた後は、アクセスしてきた人を自社のコーポレートサイトなど、別サイトにちゃんとリダイレクトさせて誘導してあげましょう。このとき、HTTPステータスコードは「301 Moved Permanently(恒久的に移動した)」にしておくことが大切です。

またサイトのドメイン有効期限が近付いてきたら、アクセスログなどで「クローズ後のサイトに、アクセスしてきている人が、もうほぼいないこと」を確認した上で、ドメインを手放すかどうかを判断しましょう。ドメインの更新代はおおよそ数千円~数万円程度です。確認をせずうかつに手放すと、被害をこうむったユーザからの問い合わせで、「ドメイン更新代<人件費」になることもあり得ます。コーポレートサイトなど、自社の他サイトから、クローズしたサイトへのリンクが残っていないかも確認し、手放しても本当に問題ない、と判断できてから手放すようにしましょう。

チェック③ サイトのURL表記、チラシや販促物によって「www」ありとなしが混在していませんか?

「え、『www』ありとなしで何か違うの? 商品パッケージには、短い方がいいから『www』なしで書いてたけど、営業が配る販促物には『www』ありで書いてある。何かいけなかった?」と不安になってきたあなた! そのままだと、はっきり言ってよくありません。

<そのままだとこんな問題が発生!>

先ず、「www.example.jp」「example.jp」は、「浜松町」と「浜松」くらい違います。名前が途中まで同じだからって、この2つは同じ場所、という訳ではないですよね?

例えばあなたが用意したサイトはwww.example.jpなのに、商品パッケージにはうっかり「今すぐexample.jpにアクセス!」と印刷してしまった、とします。これは、イベント会場が浜松町(東京)にあるのに、「浜松(静岡)でイベントをやります!」と告知をしてしまったようなもので、パッケージを見たユーザがexample.jpにアクセスしても、このままだとサイトは表示されません

気の利いたサイト制作会社であれば、依頼側が何も言わなくても、ドメインやリダイレクトの設定をしておいてくれて、example.jpを訪れたユーザを取りこぼさずに、www.example.jpにリダイレクトさせておいてくれるかも知れませんが、そうでなければ阿鼻叫喚です。(「リダイレクトの設定」というのは、浜松に「浜松町への自動転送装置」を設置しておくようなものだと思ってください)

また「うちは『www』ありとなしのどちらでアクセスしても同じサイトが出るよ! リダイレクトはされないけどね」、という場合も問題です。検索エンジンは「www」ありのものとなしのものを、全く別の2つのサイトとして認識するため、ドメインとしての価値が分散されてしまい、結果として検索結果で上位に表示されにくくなります

 

<解決するにはどうしたらいい?>

サイトを作るときは、最初にサイトのドメインを「www」ありなのか、なしなのか、はっきり決めましょう。もし既にばらばらの状態でサイトが公開されてしまっていたら、今からでも「メインを『www』ありにする!」のように決めて、「www」なしへのアクセスは「www」ありにリダイレクトさせ、片方にちゃんとアクセスを寄せるようにしましょう。

まとめ

いかがでしたか?どれも知らなければやってしまいがちなことばかり。もし担当されているサイトが上記のチェック項目にあてはまるなら、すぐに対応してトラブルを未然に防ぎましょう。