デジマケ相談BOT開発チーム

大世渡:プランニング・ディレクション担当/阪田:プランニング担当

前田:テクノロジー担当/後藤:クリエイティブディレクション担当

まず、今回公開したのはどんなBotですか?

IMJデジマケ相談BOT
FacebookのIMJオフィシャルアカウント上で動くチャットBOT。QRコードかこちらのリンクからFacebookへログインし、利用開始を押してください。操作方法など詳しくはこちらのページをご覧ください。

 

大世渡: Facebook Messengerからチャット形式で、企業のデジタルマーケティングについてQ&Aで分析したり、ソーシャルアカウントについて診断したり、記事をオススメしたりするBotです。雑談も少しだけ楽しめます。

 

阪田: 企業のデジタルマーケティング担当者を想定ターゲットとして、IMJが元々持っているサービスをBot化しました。分析や診断を通して、自社の課題を簡易的に発見いただくのはもちろん、新しいUIであるチャットBotとはこういうものだというのをわかりやすく示せれば、と思いました。

そもそも、なぜ今回、Botに手をつけたのですか?

阪田: 私は、Facebook Messenger BOTの発表を受けて、チャットBotに関する記事を書いたのですが(記事はこちら)、「あ、記事書いている場合じゃない……早く作んなきゃ!!」って思ったんです(笑)。Botを使うことによって顧客体験が向上するイメージが広がったので、今手をつけないと乗り遅れる!と思い、すぐに取り掛かりました。

 

大世渡: 私は企業のソーシャルメディア活用に多く携わってきたのですが、LINE ビジネスコネクトやFacebook Messenger BOTは、企業がユーザーの生活導線にさらに入り込み、ユーザー、一人ひとりとコミュニケーションを取れる、とんでもないチャンスだと感じました。そして、いずれは、全ての企業サービスがBotでカバーできる世界になっていくかもしれないと思っています。

 

Botの設計・開発を進める上で注意すべきポイントはどういった点ですか?

大世渡: 企業の行動が起点になって動くのがWebサイトだとしたら、ユーザーの行動が起点になって動くのがBotなんですよね。ユーザーが何かを入力すると、求めている答えがリアルタイムで返ってくるっていう気持ち良さがBotの特徴です。ただ、ユーザーが何を入力するか選択肢が莫大なので、その幅に答えられる設計をしていくのが非常に難しいところです。

 

阪田: そうですね。Botはユーザーの行動が起点になるので、絶対に顧客視点で考えなければならないんですよね。なので、企業が改めて顧客視点に立って、何が求められているのか、どんな体験をつくるべきか、きちんと考えるプロセスがこれまでよりもさらに重要になってきます。

また、その後の設計のプロセスも、サイトマップ化して、画面設計して……っていう、いわゆるWebサイトを作るプロセスとは当然違ってくるわけです。システム設計とコミュニケーション設計を同時進行するような感じなので、これまでよりも密にテクノロジー×プランニング×クリエイティブが連携することが欠かせないと思います。

 

 

前田:開発の視点でいうと、全てを一から実装するのは大変な労力がかかりますが、Botの発展とともに開発に使えるAPIなども多く公開されているので、そういった複数のサービスをうまく組み合わせて、効率よく開発できるか、ということも重要ですね。

 

大世渡: 愛嬌が感じられるキャラ設定なども重要です。対話型コミュニケーション特有の、ユーザーが起こす予測できない行動にどう対処するかという問題がありますが、どうしてもフォローの限界はあるんですよね。言語解析といった技術面の問題だけでなく、制作期間などの問題もありますし(今回のBotは企画から公開まで約1カ月)。そこで、これまでソーシャルコミュニケーションのような愛される工夫が活きてくるんです。

たしかに、使ってみると愛着がわいてきますね。キャラクターづくりの際のポイントはありますか?

 

後藤: 今回は、IMJとしてのオフィシャル感と、ゆるい人間味を両立させることを意識した結果、固い質感の中に、幼い子どものような愛嬌があるダルマ型のキャラクターに決定しました。現時点でのBotコミュニケーションを考えた時に、ちょっとしたミスを許してもらえるような愛されキャラが必要だったんですよね。「能力はすごいんだけど、ちょっとドジ」みたいな。

 

大世渡: そうですね。人間味が欲しいからといってキャラクターを人間にしてしまうと、逆にBotとの対話の中で「人間らしくない」部分が際立ってしまい、結果的にユーザーをイラッとさせてしまう可能性もあります。ただ、カスタマーサポートが主な機能だとするとやはり人間に近いほうがよい場合もありますし、役割とのバランスですね。

 

 

後藤: 今回のチームでは、キャラクターの視覚化後に全体の議論がスムーズになるという現象もあったので、早めにキャラクターや人格のイメージを固めることで、議論や設計が進みやすくなって良いかと思います。

企業にとってのBot活用のポテンシャルとは?

大世渡: Botって、ソーシャルメディアの延長線上にあるというよりは、「売り上げに直結するようなサービスが、ソーシャルコミュニケーションの中で提供できるようになる」というイメージだと思うんです。これは大きな魅力だと思います。また、コミュニケーションの仕方次第で、顧客満足度の向上も期待できると感じています。

 

阪田: そうですね。Eコマースや、予約システムなど売り上げに直結するサービスはもちろん、これまでカスタマーサポートや接客でサポートしきれていなかった部分をBotでフォローするという形では、あらゆる業界・業態の顧客体験にインパクトを与える可能性があると思っています。あとは、ユーザーの発話や行動データが大量にたまっていくということも大きなポテンシャルです。

 

前田: 自然言語解析やプラットフォームの進化が進むにつれて、できることや応答の精度はどんどん上がっていくと思います。でも、どんなに進化しても自社に多くのデータが貯まっていないと良いオウンドBotは生まれないんです。Botは基本的に大量のデータで育っていくものだからです。そういう意味では最初は少し手が掛かるかもしれないですが、早く手を付けるメリットはあると思います。

 

 

今回のプロジェクトを手始めに、企業のオウンドBot導入の支援を行うことを発表したIMJ。どんなBot が世に送り出されるのか注目ですね。
ぜひ『デジマケ相談BOT』のフィリップくんとお話ししてみてください。

また、チャットBOTに興味をお持ちの方は、こちらの記事もぜひご覧ください。
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