現在マーケティングオートメーション(MA)という言葉が広く使われていますが、MAには、大きく分けてB to B向けのソリューションとB to C向けのソリューションがあります。
この記事では、主にB to C向けMAツールであるクロスチャネルキャンペーンマネジメントツールについて、2017年の潮流がどうだったのかについて振り返り、今後1年のトレンドについて考察してみたいと思います。 

2017年を振り返って

MAツールの普及

これまではデジタル活用に積極的な一部のアーリーアダプターな企業が導入をしている、というような立ち位置であったMAツールでしたが、2017年はセキュリティ審査の厳しい金融系企業でも導入されるなど、さまざまな業種や、大手企業以外での導入も進み、さらに実績を出したことで、デジタルマーケティングの一施策としての地位を築いたといえます。

現在、MAツールを開発・販売しているベンダー企業は国内外に複数社があり、各社ともシェアを獲得しようと競い合っています。2017年は多くの企業で導入が進んだことにより、導入実績数でMAツールのトレンドが明確になってきており、デファクトスタンダードとなり得るツールが見えてきた年であるともいえるでしょう。

キャンペーンのクロスチャネル化

MAツールでのキャンペーン実施内容については、メルマガは当然として、LINE やアプリの Push通知を使った、クロスチャネル施策を実施している企業が増えました。デジタルにおけるユーザーとのタッチポイントが多様化している現在、単一チャネルだけでのアプローチでは十分なコミュニケーション機会を確保できない上に、よりリアルタイムのコミュニケーションを求められるようになり、クロスチャネルでの施策が必要であるという認識が広まった結果であると思います。

デジタル活用の担当者/責任者のポジションに変化

MAツールの導入や活用の担当者/責任者は、以前はマーケティング部門などある特定の部門に所属している人物が担当することが多かったのですが、最近では経営レイヤーに近い人物がプロジェクト責任者となることが多くなってきています。
理由のひとつは、MAツールは企業の顧客データを利用するため、マーケティング担当部門だけで導入を進めることは難しく、システム部門やセキュリティ管理の部門など、部門を超えた協力が必須であるということも要因のひとつでしょう。

また、もうひとつの大きな理由としては、デジタルマーケティングへの期待や役割の変化により、経営課題のひとつとして企業の中でのデジタル活用の重要度が増しているからだと考えられます。MAツール導入を始めとしたデータ活用の施策は、部門をまたいだすべてのタッチポイントで、統一されたメッセージで行われることが重要視されるようになってきており、各部門に指示を出すことのできるポジションの人物が適任であるということではないでしょうか。

今後も経営におけるデジタル活用はますます重要度を増していき、部門をまたいで統括できる立場のCMOやCTOといった肩書きの人物が責任者となり、全社プロジェクトとして推進されていくことが増えていくと思われます。

2018年の展望

全タッチポイントを捉えた 1 to 1 マーケティング

マーケティングのクロスチャネル化はますます進み、個別ユーザーごとに最適化された顧客体験を「すべてのタッチポイントにおいて」行うことが求められるようになっていくと思われます。

メルマガやLINEなどのキャンペーンだけにとどまらず、コールセンター、DM、ソーシャル、IoTデバイス、またビジネスによっては営業担当者への情報連携など、企業と顧客の間にあるすべてのタッチポイントにおいてユーザーを個として認識し、個別最適化された 1 to 1 マーケティング施策を行うことが求められるようになっていくでしょう。
オンライン/オフラインを包括的に捉えた顧客コミュニケーションを企画・実施していくことが可能なソリューションやツールへの乗り換えや導入が進むと考えられます。

AIによるツールの進化

そこでAIの登場です。最適な対象者に最適なタイミングで最適なコンテンツを提供することを、自動で運用・管理させることで、大量の施策を最大の効果が出るように運用させることが期待できます。
具体的には、個別ユーザーごとに最適なコンテンツをレコメンドして表示するだけでなく、最適な配信タイミングや配信チャネルまでAIに選択させて自動配信することが可能になるソリューションが実際に出現しています。
AIに関しては、今後さらなる広がりと機能拡張が期待できると考えており、今後のツールの進化は要注目です。

まとめ

MAツールの導入が進み、クロスチャネル施策も当たり前として実施され始めた2017年。2018年はオンライン/オフライン関わらずさまざまなタッチポイントでリアルタイムにカスタマーとのコミュニケーションを行うことになっていくでしょう。そして、それを実現するために、AIを用いて自動的にその結果をより向上させていく、本当の意味でのマーケティングオートメーションを実現する年になっていくのではないでしょうか。この流れに遅れないようにしたいですね!

 

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