その月にソーシャル上で話題になった投稿や気になるハッシュタグを、BACKYARD編集部がピックアップ。話題になったポイントや、実際のユーザーの声、世の中への影響などを思うままに書いていきたいと思います。

バンクシーが大量発生!? 話題の絵画をパロディー化‼

バンクシーという覆面芸術家をご存知でしょうか?
10月初旬、彼の絵画が出品された海外のオークションで衝撃的な出来事がありました。それは、絵画が高額で落札された直後のこと。額縁に仕込まれたシュレッダーが作動し、絵画が細断されたのです。
バンクシーは世界的に人気の高いストリートアーティストで、細断された絵画の落札額は約1億5500万円。その後、本人の意図で細断されたことが発覚し、高額の絵画を作者が自分で破壊した衝撃的な演出として、大きな話題になりました。

ちなみに、途中でシュレッダーが引っ掛かり細断は止まりましたが、バンクシー曰く本来は作品全体が細断される予定だったそうです。

この衝撃は、ソーシャル上にも広がりました。
例えば……

普段オフィスにある何でもないシュレッダーが、額縁を置くだけでバンクシーの絵に大変身!?

食べられる絵画!? バンクシーパスタ美味しそうですね!!

自分でミニチュアを作ってしまう人も!

今回の事例ではユーザーが出来事の感想を投稿するだけではなく、ユーザーが能動的に工夫してオリジナルのパロディーを投稿しています。

一般のユーザーだけではありません。企業もこのトレンドをしっかり捉えています。

大手ファーストフード店のマクドナルドが自社メニューを用いて絵画の細断を表現。一見逆さまのロゴですが、イラストごとひっくり返すと、おなじみのフライドポテトに。フライドポテトを上手に使っていますね。

無印良品のシュレッダーを紹介している投稿。
一見普通の製品紹介ですが、よく見ると「@Banksy #Banksy」の文字が!
このハッシュタグを見た後だとバンクシー絵画細断の1シーンにしか見えないですね!!

想像を超えるサプライズ演出は、ユーザーのパロディー欲を刺激してどんどん拡散されていく。
伝えたいサービスや情報をひと捻りするだけで、伝わりやすさがグッと変わるかもしれませんね!

NHKのキズナアイ起用がネットで賛否両論!

YouTubeのチャンネル登録者数200万人を突破したVtuber「キズナアイ」が、今年のノーベル賞を紹介するNHKの特設サイトに登場! しかし、Twitter上ではその起用を巡って論争となっています。

きっかけは、NHKのサイトでキズナアイのような性的描写の強いイラストを起用すべきではない、という弁護士のツイート。

これには、性的すぎると共感するものから、これくらいは性的描写にはあたらないという意見まで、賛否両論が寄せられました。

さらに社会学部の大学教授がYahoo!記事で別の角度からNHKを批判。男性の解説に相づちを打ってばかりのキズナアイの起用は「性的役割分業の再生産」であり、女性がリーダーシップを発揮していくべき研究分野の受け答え役としてそぐわないと指摘しました。

こうした、「女性キャラクターの性的表現」「男女間の役割の違い」という2つの大きな論点がある中で、ユーザーはそれぞれの価値観から性的表現とみなされる境界線や理想の女性像に言及しています。

こうした性的表現や男女の役割の違いについてはたびたび議論になりますが、今回はVtuberならではの問題があると思います。例えば、もし同じサイトに生身の女性が起用されていたら、キズナアイのような露出度の高い衣装はノーベル賞を紹介するNHKのサイトにそぐわないと感じる人はもっと多かったのではないでしょうか。また、人格が他人に作られたバーチャルな存在であるからこそ、女性性が強調された「アイコン」として捉えられやすかったという面があるのではないでしょうか。

VtuberがYouTubeのフィールドを超えて活躍の幅を広げていく中で、イラストの表現がどこまで許容されるか、Vtuberというキャラクターがユーザーの目にどのように映るかという点は、今後も注目していきたいところですね。

龍角散の攻めた投稿が話題に!

龍角散のTwitter公式アカウントが、政治絡みのニュースを上手く利用して、攻めた新商品の宣伝投稿をしたことで話題になりました。

注目すべきは、「#退席せずにのどすっきり」
というのも、当時熊本市議会で、せきが出ないようにのど飴を舐めながら出席していた議員が退席を命じられたことがTVなどで報道されていました。
この騒動に対して、龍角散が「新製品ならのど飴より小粒だから退席も命じられない」というプロモーション投稿を行い、攻めの投稿に注目が集まりました。

今回の事例は、政治問題を避ける日本企業が多い中、絶妙なタイミングで熊本市議会と絡めながらポジティブな印象を残している貴重な例ではないでしょうか。


来月は全国的に紅葉を迎える11月に突入!
肌寒くなりますが、SNSはまだまだ熱いです!
『月刊ソーシャルトレンド11月号』もお楽しみに!