Blog - Shelly Palmer の記事をIMJのオウンドメディアであるBACKYARD で翻訳・配信していきます。ぜひよろしくお願いします。ちなみに文中の視点や意見はShelly Palmer氏や、それぞれの筆者のものであり、IMJのものでないことを明記させていただきます。

 

(編集部注)本記事は米国を中心とした全世界での傾向を表しており、日本のTwitterに関しては成長を続けているという報道もあるのでそちらを参照されたい。

 

全ての成功しているソーシャルメディアには一つの共通点がある。

それは、ユーザー数が増え続けているという事だ。

残念なことにツイッターは12月に終わる四半期のユーザー数を3億2,000万人と発表したが、それは前四半期と同じであり、昨年の同時期と比べて9%の伸びでしかなく、アナリストの予想を500万人も下回ったのである。更に悪いことにアクティブユーザーに関しては200万人の減少という事であった。日々コネクションが増大している世の中でツイッターは実質的に縮小したという事になる。

ツイッターは重要なインフラだ!

縮小した原因を探る前にハッキリさせておきたいのだが、私はツイッターの必要性・重要性を十分認識しているつもりである。ツイッターの一番の利点は通常であれば埋もれるような少数意見もフィーチャーされ、全ての人が接続された機器を通じて情報化され楽しまされ、明るくなることができるのである。

 

もしツイッターが発明されていなくても、誰かが別の物を作っていたに違いない。ツイッターはオープンで感動に満ちており、新しい発見をもたらしてくれる。

しかし、その明るい側面も最近は悪用する人がいて、人々を恐怖に陥れ、扇動し、誤解や偏見を広めるツールにもなっている。

 

ツイッターの利用に関しては良い効果をもたらすものが悪い効果をもたらすより多いのではあるが、戦い続けなければ逆転してしまう可能性は否めないだろう。けれどもその戦いを続ける価値はある。

製品としてのツイッター

2015年にクリス・サッカはツイッターに関する批判的な記事を数多く書き、私自身も“Twitter: Maybe TV Advertising Doesn't Work”という記事の中でTwitterは無料のテレビ広告を一番もらうサービスなので、最終的には「①テレビ広告は効果が無いのではないか?」あるいは「②人々はツイッターをそれほど評価していないのではないか?」という事を書いた。

最近では、私は②の見解に傾いている。

 

ツイッターは多くの物の組み合わせである。ミニブログ(ツイート)ツールであり、ソーシャルネットワークであり、ブロードキャストプラットフォームであり等々……。しかし明らかに個人向けの製品ではないと申し上げよう。

 

あなたはいうだろう。「何を言っているんだ! “@shellypalmer”のツイッターアカウントを毎日何億人もの人が読んでいるではないか?」」と。

 

そのような声がソーシャルメディアで上がることは問題ない。問題なのは毎日数億人訪れているツイッターには、本来であれば毎日もう数億人が訪れていないといけないという事なのである。

簡単に登録できるべきか否か?

新規のツイッター会員登録は極力簡単にすべきであるという人が多く、理論的にはその方が成長が早くなるという人がいるが、私は必ずしもそう思っていない。本人確認をしていない多くのユーザーやボット(bot)、偽のフォロワーはサービスの質を改善しない。というのもボットや偽フォロワーにリツイートされるツイートには果たして価値はあるのであろうか? あるいは、タイムラインが多すぎて全く見られていないという事象も起こっているのではないだろうか?

もう一つのポイントは「使いやすさ」に関してである。ツイッターになれている人以外には使いにくいインターフェイス、分かりにくいサービスになってはいないだろうか? 多くの人が指摘しているようにツイッターは製品としての多くの深刻な問題を抱えているのであり、経営陣は今はそのことに付いて「解説する」時ではなく、「改善する」時であると思うのだが、いかがだろうか?

ツイッターの消費者への提供価値

ツイッターの消費者への提供価値(CVP)とは一体何なのであろうか? その答えは消費者にもツイッター社にも無いようである。ツイッターはニュースフィードなのだとすると、その場合世界一のニュースフィードであるのか? もし世界一でなければそのビジネスでの勝ち目はないだろう。

ツイッターが最良のコミュニケーションツールなのだとすると、1対1(メッセージング)、1対多(ブロードキャスト)、多対1(メール)及び多対多(口コミ)すべてに対応して競合に勝つのは難しいのではないだろうか? 

そうだとしたらツイッターはどの分野でNo.1になる事ができるのであろうか?

ツイッターがその答えを見つけたときに、新たな成長が始まるのではないかと考える。

マーケッターと放送業者はツイッターの大ファン

(米国では)ほぼすべての番組、キャスター、人気タレント、コメンテーター、ゲスト、アスリート、広告対象の商品は、ツイッターアカウントを保有しており、中には有名なペットのアカウントもあるようである。(米国では)ツイートをしながら見ないといけない番組であふれており、番組内でツイートを促される。私はそのような無料の広告は換算するとおおよそ年間1,500-2,000億ドルの価値があるという推計も存在するのを目にしたことがある。その金額の妥当性を測ることはできないが、どんなニュースやバラエティ等を見ていても「番組のアカウントへツイート」という表示が目に付く。多くの場合にはその表記を声に出して読み上げたりもするのである。ツイッターは商業利用のアカウントに課金すべきか否か? それにより消費者が利益を享受できるのかという事が問題となってくるのである。

悪用する人々

ツイッターは行政機関ではないので“言論の自由”という法的概念は当てはまらないだろう。逆にツイッター上の投稿を自由に検閲し、場合によっては掲載を削除することも可能である。私は、何をツィートして良くて、何がいけないのかを指摘する立場にはないが、危ない表現のもの、例えば幼児ポルノやヘイトスピーチ等は明らかに上場企業が運営する大衆のメディアに掲載されるにはふさわしくないのではないかと考えている。どのようなものが載っているのが好ましいかは個人の判断にお任せするが、自国語以外の言語でご自身が好ましくないと思う“暴力的で”“残忍な”“気持ち悪い“ハッシュタグを入力してみてはいかがだろう?(Google翻訳の活用をお勧めします)。きっとその掲載結果に驚くことになるであろう。ツイッターは無料でオープンなツールなので、極端なものも多く存在するのである。どのようにあるべきかの議論は分かれるが、ツイッターの経営陣は商用のサービスとして“許容できるもの”と“できないもの”を決める時期に来ているのではないだろうか?

消費者のパーミッション

ツイッターが消費者パーミッションを今後どのように考えるかという点は、同社の将来を占う上で一番重要な要素になるかもしれない。ツイッターがショートメッセージや写真、ビデオの配信プラットフォームとなりえるのか? 現在のツイッターの会員規模はグローバルなテレビネットワークと変わらないので優位性は見いだせない。また、多くの課金サービスを立ち上げることが果たして可能か? ツイートの長さを変更することに対するユーザーの反応はどうなのかを考えてから各種施策を導入しないとユーザーは簡単に離れて行ってしまう結果を招きかねないのである。

ツイッターへの期待

皆さんと同じように、私もツイッターが好きで毎日のように使っています。ツイッターはとても良いコミュニティ作りのツールであり、上手に使えば一番有用なPRツールにもなります。とはいうものの一般のユーザーの取り込みにとっては、ツイッターは厳しい岐路に立たされています。一方は厳しい道で多くの変更を必要とするだろう、短期的には規模の縮小もあるかもしれないが、現在以上の消費者のデータを収集できれば色々なサービスを通じてより強固な基盤として存在できるのかもしれない。もう一方は簡単で現状維持である。その結果は5年後に現在の米Yahoo!のように影響力を失うだろう。強力なCVPを持っていなければツイッターは他のプラットフォームの一機能になり下がるかもしれない。勇気を持った決断と本格的な改革を通じてツイッターは“民衆の声”としての地位を得ることができるのではないだろうか。今、その使命を果たしているサービスは存在していない。

 

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