皆さんこんにちは、株式会社アイ・エム・ジェイ(IMJ) CMOの江端浩人です。IMJは米国で先端IT/Adtech情報を配信しているShelly Palmer氏と独占契約を結び、日本での記事と映像配信を行ないます。ちなみに文中の視点や意見はShelly Palmer氏や、それぞれの筆者のものであり、IMJのものでないことを明記させていただきます。

 

 

オックスフォード大学の研究者たちは、今後20年間で米国の職業の47パーセントが自動化できると見なしている。では、どのホワイトカラーの仕事が、最初にロボットに奪われるのだろうか?
まず、この記事では「ロボット」という言葉を“人間が実行する必要のあるタスクを、専用のコンピュータプラットフォーム上で実行するように訓練された、機械学習アルゴリズムなどの技術”と定義しておこう。これを念頭に置いて、どんなホワイトカラーの仕事が奪われるのかを考えてみよう。
実は、私はあなたの仕事がロボットに奪われないための短期的な解決策を持っているのだが、それは記事の終わりに取っておくことにする。

1-中間管理職

あなたの主な仕事内容が、「Excel」の1つのセルの数値を別のセルに移して、その数字(例えば、売上や経費)がどのように達成されたかについての説明をするようなものであれば、ロボットはあなたの仕事のドアをノックしている。あなたの“特別でユニークな”業界知識をマトリクス内の数字の因果関係に適用するような仕事は、最初にロボットに置き換えられるだろうから準備しておいた方がよい。

2-営業職(広告販売、一般消耗品など)

販売する品目が夢や魔法の類い、もしくは、スペシャル特典や賄賂を使わないと入手できないような付加価値の高い入手困難な特殊商品でなく、スペックや価格などでおおよその値段が決まるようなものの営業職であれば、次の仕事を考えるべきだろう。ロボットの利用で、提案、見積もり、発注業務といった販売のプロセスから非常に多くのコストを削減することが可能だ。CEOと経営陣が、このタスクをロボットに任せようと決断することは間違いないのだ…諦めろ。

3-取材記者、ジャーナリスト、アナウンサー、作家

「執筆」は難しいが、「報告書」を作るのはさほど困難ではない。ロボットは、データを読み取り、画像やビデオをパターンマッチングによって解析し、あるいはほとんど全ての種類のリサーチ資料を分析して、読みやすい(または、要点が分かりやすい)レポートを作成することができるだろう。
また、テキストの読み上げシステムの進化は非常に速く、まるで人間がしゃべっているかのように、自然に聞こえるようになってきている。だから、スポーツの実況アナウンサーや解説者も比較的早くロボットに取って代わられるのではないかと思っている。スポーツだけではなく金融系も同様に危ないと思う。そして、もしあなたが素晴らしい小説を書こうとしているのであれば、今すぐに始めたほうがいい。そう、ロボットがクリエイティブ・ライティングの学習を始める前に……。

4-会計士および簿記作業

データ処理の分野は、長らく人間の雇用の増加に寄与してきた。しかし今では、機械学習で磨かれたロボット会計士や帳簿係は、人間よりもはるかに優れた能力を発揮していて、ロボットを採用したいと思われるまでになっている。ロボット会計士は、まだ初期段階ではあるが、買掛金や売掛金、在庫の管理、会計監査など、かつては人間を必要としていた会計機能を扱うことに長けている。世界の4大会計事務所といえども、この大波に飲み込まれていくに違いない。

5-医師

この分野は、人間の仕事をロボットが奪うことを肯定する唯一の保証された大改善領域かもしれない。国際連合のDESA(経済社会局)の報告書によると、現在の世界人口73億人は、2030年に85億人、2050年に97億人、2100年には112億人に達すると予想されている。実際のところ、医師になりたいと思っている人だけがなっていたのなら、医師の数は不足することになるだろう。
良いニュースは、ロボットが素晴らしい医者、診断医や外科医になるだろうということだ。メモリアル・スローン・ケタリングがんセンターによると、IBMの“Watson”は、米国内の12の病院と提携して、数多くのがんの治療法に関するアドバイスを提供するとともに、早期の皮膚がんの発見に役立っている。今では、膝関節置換手術から視力矯正手術まで、超高精度なロボット外科医が活躍していて、この傾向は驚異的なペースで広がっているのだ。“ロボドック”のベッドサイドでの会話がどういうものになるのかは分からないが、“暖かくて曖昧な”アルゴリズムをプログラムできるので、“ロボドック”はやさしく思いやりのある対応をすることになるのだろう。(ひょっとしたら私の人間の担当医も、やさしく思いやりのあるアルゴリズムを持つようにプログラムできるのでは……?)

安全といえる仕事は少ない

オバマ政権時代に、大統領の報告書が発表されていた(www.whitehouse.govでは現在閲覧できないが、元のリンクはこちら)。これは非常に悲惨な予測を含んでいた。「時給20ドル以下の労働者の内、83パーセントは5年間以内にロボットによって仕事を奪われる。また、時給20~40ドルを稼ぐ人の場合は、その率は31パーセントになるだろう」。明らかに、ロボットの時代は近づいている。

どう対応していくのか?

私の過去のブログ「ホワイトカラーの仕事の後、あなたは何をしますか?」では、次のような提案をしている。
「まず、技術進歩は良いことでも悪いことでもない。ただそれだけだ。それについて心配する必要はないし、“古き良き時代”にいくつかの物語を追加しようとするのも間違いではない。また誰かの助けになるものでもない。良いニュースは、何かが起こるのを知っていることだ。私たちがしなければならないのは、その変化に適応することだけだ」。
この変化に適応するには、人とロボットのパートナーシップがどのように進化するかを理解することが必要だろう。これはかなり難しいことだが、不可能ではない。私たちは、機械学習が、ほとんどではないにしても、多くの低レベルの認知課題を自動化するために使用されることを知っている。私たちの目指すべきは、仕事のどの部分が完全に自動化されるのかを予測するために高いレベルの認知能力を使い、ロボットで実行するのが非常に難しい作業には、人とロボットのパートナーシップを使った実践的なアプローチをしていくことだ。その戦略を取るならば、ロボットと人の間に良い関係を構築し、パートナーとしてやっていけるだろう。今までは“道具”として使用していたのが、“パートナー”という関係になるのだ。

“偉大なるマン・マシン・パートナー・チーム”になったからといって、全ての仕事が守られるわけではない。しかし、あなたの現在のキャリアの寿命を引き延ばし、あなたの知的財産を資産へと転換し続けるための明確な道筋を見いだすためには、考えてみる必要があるのではないだろうか。

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