プラットフォームが多様化した2018年。SNSを超えて話題化した事例を中心に、今年ならではのトピックスを独断と偏見でピックアップしました。来年に向けて、ざっくり復習しましょう!

TikTok出現! 企業のSNS活用もプラットフォーム多様化へ!

2018年のソーシャルを語る上で、TikTokは欠かせない存在となりましたね。デジタルネイティブかつ義務教育でダンス必修という若年層をどう捉えるかが腕の見せどころです。

グリコの #ポッキー何本分体操 では、TikTok内の #広告で有名になりたい を超えて、渋谷の街頭ビジョンに自分の動画が流されるというインセンティブが受けました。

キャンペーンのオリジナル曲を制作したTikToker、あさぎーにょさんのツイート

(テレビでTwitterのネタを取り上げるようになって数年、最近はTikTokのネタがTwitterに降りてくるようになりましたねー)。

テレビやゲームのソーシャル活用も日々レベルアップしています。NHKの『みんなで筋肉体操』は、ツッコミどころと筋肉量あふれる3人の出演者が話題に。公開前後のSNSを中心とした大きな反響から幾度もの再放送を経て、続編の制作も決定しました。
ポケモンの「プロジェクトイーブイ」は有名企業アカウントを横断するなど、Twitter内でのコミュニケーションに特化したコラボレーションを頻繁に行い、11月のゲームソフト発売のタイミングではピカチュウを抑えトレンド入りしました。

世界トレンド入りのコンテンツも! 国内Twitter絶好調

『ポプテピピック』と『おっさんずラブ』は、桁外れのツイート量により世界トレンド入り! 視聴時間あたりの情報量、寛大な二次創作の許容と、参考にするべき視点は多岐にわたります。

Twitterの売上において、日本は収益面で世界第2位のマーケットとなっており、Twitterのプロダクト責任者も日本のTwitterを重要視していると公言しています。特に日本のユーザーから要望が多かったという、「時系列順で表示するモードへの簡単切り替え機能」が12月に実装されました。

ポジティブなバズは、「誰でも」「テキスト+α」で参加できる設計がカギ。

Twitter Japanは2018年のトレンドを紹介するカテゴリーに、「漫画家・イラスト・絵師さん」「only on twitter(イラスト関連のタグ多数)」を取り入れました。
画像付きのツイートが増えるほどポジティブに盛り上がる傾向にありますが、描いたり、撮ったりするのが得意な人ばかりではありません。
しかしながら、画像付きツイートによる発信でありながら、みんなで盛り上がれた例がこちらの2つ。

#羽生結弦の写真撮るの下手くそ選手権

下手であればあるほど面白い、という文脈が投稿のハードルを押し下げ、約11万人が駆けつけた羽生結弦選手の凱旋パレードに参加した人たち及びファンを中心に、一気に盛り上がりました。

#名画で学ぶ主婦業

主婦あるあるを、世界の名画に語らせることで、さまざまな名作が生まれ、書籍化も決定しました。ユーモアのセンスと、主婦の方の過酷な日常が注目を集めた、現在のTwitterらしい現象でした。著作権の切れた名作を使うことで、超ハイクオリティの画像を誰でも使用できた、というのは今後のヒントになりそうです。

ソーシャルのバズと世間のギャップは、埋まるのか。

2020年東京五輪の話題も多かった今年、ソーシャルトレンドで注目したいのは #東京オリンピック大会ボランティア応募チャレンジ 。参加申し込みのあまりの難易度にその募集結果が危ぶまれましたが、8万人を募集していたボランティアは結果的に無事定員超え。Twitterと世間のギャップを目の当たりにしました。

また、企業側発信の問題提起も見られましたね。

パンテーン(P&G)の #就活をもっと自由に は、ソーシャルはもちろん、駅ナカのポスターから新聞までフル活用し、話題を呼びました。どの世代も知っている有名人が減りゆく中、生活に根付くブランドは、今でも誰もが知る存在。そんな企業による、丁寧かつ勇気ある問題提起を応援していきたいです。

VTuber論争・スタート!

2018年ならではの論争としては、やはりVTuberは外せません。

NHKの特設サイトでキズナアイさんが起用されたことが、作画表現やジェンダーギャップを巡って大きな論争を呼び起こしました。NHKがVTuberを起用することで、かなり幅広い層の個人・専門家が議論するきっかけになったのは、今後のためにも非常に良い事例だったのではないでしょうか。

また、『いらすとや』のキャラクターが民放でVTuberとしてアナウンサーデビューしたのも見逃せません。誰にでも親しみやすいデザインが、VTuber論争の新たな突破口となるかもしれません。

#metooを経て。はあちゅうさんの旦那観察日記を見よ。

世界的なトレンドになった #metoo は、これまで発言の機会を奪われていた人々が社会的不平等について発信する起点となりました。
そんな中、今国内で最も注目するべきは、ブロガー、作家のはあちゅうさんが、AV男優のしみけんさんとの日常をつづる旦那観察日記(@mofu_everyday)ではないでしょうか。

独特な生き方をする者同士日記からは、性別や肩書ではなく、人となりに目を向けて知ることの大切さを楽しみながら学ぶことができます。

(世界観を統一しやすいイラストで1日数回の投稿をキープし、3カ月で書籍化決定を成し遂げているはあちゅうさんの手腕に頭が上がりません。

威力高まるフェイクニュース。Twitterの通報機能はどうなる?

Twitterのトレンドをウォッチしていて、フェイクニュースの威力が日に日に高まっている印象を受けます。直近では、北海道のガス爆発事故のデマ動画が拡散していると、Yahoo!トップにも掲載されました。

また、2018年の甲子園を一段と盛り上げた金足農業高校についてのデマも、大きく拡散されました。
インスタントなデマによって過剰に演出された感動エピソードが拡散されてしまう問題は、Twitterのユーザー数が増えるほど深刻化する恐れがあります。

Twitterは通報機能などをさらに強化しており、2018年からは日本国内に専任スタッフを置き、AIだけでなく人力によっても健全性を高める基盤作りを進めているそうです。

世界の炎上史入りの出来事も!? 不要な炎上を避けるために。

中国進出をもくろんでいた、イタリアのハイファッションブランド「Dolce&Gabbana」の炎上は、その世界的な規模と圧倒的なスピードに驚かされました。デザイナーがInstagramのDMで発言した内容がリークし、予定されていた上海でのショーはボイコットにより中止。その後デザイナーがインスタアカウントのハッキングが原因と投稿したことで炎上はエスカレートし、わずか5日足らずで中国市場から撤退の危機に陥ってしまいました。

おわりに

本文では触れていませんが、バズに疲れた人は何処へ行くのか、ということにとても関心があります。Instagramの趣味の世界か、今年一気にブームが加速したオンラインサロン(≒Facebookグループ)なのか、それとも……。

プラットフォームが多様化しコンテンツがリッチ化する中で、<Information Per Time / 時間あたりの情報量>という指標がより重要になるのは間違いないでしょう。

他にも、年末までさまざまなトピックがSNSを賑わせましたが、今回はこれにて筆をおきます。

次回は2019年1月! 来年も楽しいSNSライフを!

<参考>
2019年の高収益は日本から―Twitterが進めるブランドセーフな環境作り―|ExchengeWire Japan
https://www.exchangewire.jp/2018/12/27/news-twitter-2/
【まとめ】 Twitter 「決算報告書」で知っておくべきこと:日本での収益は、前年比65%増加|DIGIDAY
https://digiday.jp/platforms/twitters-revenue-increasingly-coming-international-markets/
Twitter新プロダクト責任者が語るTwitterの「4本の柱」 新機能への言及も|ねとらぼ
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1811/15/news108.html
明石ガクト『動画2.0 VISUAL STORYTELLING』NewsPicks Books,2018/11/5

Back number \月刊!/ソーシャルトレンド

#9 11月のトレンドは「#ポッキー何本分体操」「#モンスターハウス」など!
#8 10月のトレンドは「バンクシー細断」「キズナアイ起用がネットで賛否両論」など!
#7 9月のトレンドは「みんなで筋肉体操」「お姉さんとイケないことしない?」など!
#6 8月のトレンドは「#平成最後の百姓一揆」「#女性差別に怒っていい」など!
#5 7月のトレンドは「外食戦隊 ニクレンジャー」「いらすとや」など!
#4 6月のトレンドは「大迫半端ないって」「#おっさんずラブ 」など!
#3 5月のトレンドは「やばたにえん」「『午後ティー女子』炎上」など!
#2 4月のトレンドは「スターバックス」「羽生結弦選手パレード」など!
#1 3月のトレンドは「イーブイの会社見学」「キズナアイ」など!

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