若者の消費低迷が続いている中、若者への販促プロモーションに頭を悩ますマーケティング担当者も多いのではないでしょうか。
日本総研の調査資料「環境とトレンドからみる若年層の消費低迷」によると、若者の消費意欲が低い理由として、非正規雇用の増加や将来の収入への不安感などから、「低価格志向」が強いことや「所有からシェア」する思考に移行していることなどが挙げられています。※1

そんな中、企業とYouTuberがタイアップしたプロモーション動画が増えており、若者へのプロモーションの新たな手法として注目を集めています。

トップYouTuberはフォロワー100万人越えの影響力!

今や「トップYouTuber」と呼ばれるYouTuberの上位層は、チャンネル登録者数が100万人を越え、中高生のなりたい職業ランキングでもトップ10に入るほど、若者に人気があります。※2 
YouTubeの視聴者層は10代、20代が多い※3ことからも、購入意欲が低迷し続ける若年層に向けたプロモーションとして、YouTuberとのタイアップに期待が集まっているようです。
では実際のどれくらいの効果が見込めるのでしょうか? 調査データを見てみましょう。

タイアップ動画視聴で購買意欲、商材に対する認知度が大幅に上昇

YouTuberマネージメント事務所のUUUM株式会社が12~39歳の男女1,140人に対して行った、YouTuberタイアップ動画視聴における態度変容調査によると、YouTuberタイアップ動画の視聴後に、ユーザーの購買意欲が最大で49.1バーセント上昇。さらに商材に対する認知度は65.7パーセントも上昇したとのこと。すごい数値ですね!
 

YouTuberを活用したタイアップ動画の態度変容効果

UUUM株式会社「YouTuberを活用したタイアップ動画の態度変容効果を検証」より引用

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①株式会社バンダイ「TAMAGOTCHI 4U+」

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②イオントップバリュ株式会社「トップバリュセレクトギリシャヨーグルト」

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③株式会社吉野家

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④エレクトロラックス・ジャパン株式会社「エレクトロラックスエルゴラピード」

 


 

①わたしのオシャレなたまごっち♡!!【TAMAGOTCHI 4U+】:https://youtu.be/_ggIzqowi-U
②ギリシャヨーグルトの新しい食べ方、教えます。:https://youtu.be/gb14AzT82bw
③【大食い】吉野家で永田・中西ペア&木下で牛丼18杯!!!【木下ゆうか】:https://youtu.be/d33jyIRnfgU
④コスパ最強掃除機がキター!エルゴラピード ZB3004:https://youtu.be/tOfy7R0ZWaA

 

では、実際にタイアップの事例についてご紹介します。

ユーザー参加型でYouTuberがアプリの機能を実演!コカ・コーラ自動販売機アプリ「Coke ON(コークオン)」

「Coke ON(コークオン)」は、日本コカ・コーラ株式会社の自動販売機連動アプリ。対応自販機で製品を購入するごとにもらえるスタンプを15個集めると製品1本と無料で交換できます。
スタンプを集める楽しさや友達に1本無料チケットをプレゼントすることができるなど、学生や若年層にも受ける機能を搭載していますね。

そのCoke ONのプロモーションとして作成されたのが、10代、20代前半に人気のYouTuber4組による同じテーマのタイアップ動画。

内容は、各YouTuberのもとに届いた写真3枚を頼りに、視聴者に協力してもらいながらCoke ON対応の自動販売機を探すといったストーリーで、「自動販売機検索」機能を使いながら実際に街を練り歩く様子や、メッセージ付き1本無料チケットのプレゼントをYouTuberが実演しているところが映されています。

①アバンティーズ「この自販機を探しています!!」

②フィッシャーズ「ロケバス使って探検したらまさかの展開に!?」

③ 水溜りボンド「たった3枚の写真から場所って特定できんの?」

④おるたなChannel「3枚の写真からこの自販機を探し出せ!」

視聴回数は、タイアップした4組のうち最も多かった動画は②1,868,870 回、4組合計で2,670,671回を記録。動画のコメント欄では「自販機検索機能あったのか!」など知らなかった機能への気付きや、自販機検索機能でCoke ON対応自動販売機の数に驚くコメントがあがりました。
(2017年7月31日調べ)

 

はじめしゃちょー「自販機のドリンクを無料で手にいれる方法」

HIKAKIN「はじめしゃちょー&ヒカキンで声入れ替えて動画作ってみた!」

こちらのプロモーションは、日本の2大YouTuberである、はじめしゃちょー、HIKAKINとタイアップした動画プロモーションです。実際に製品を15本購入して1本無料チケットをゲットし、製品に引き換える様子を動画で実演しています。はじめしゃちょーとHIKAKINがコラボした2つの動画は、合わせて9,253,070回も視聴されました。(2017年8月26日調べ)

動画を投稿した当日に効果を発揮。App Storeで前日と比較し、アプリ総合ダウンロードランキング142位が21位に上昇。その翌日には、6位に上昇しました。フード/ドリンクのカテゴリでは、8位から2位に上昇し、その翌日には1位となり、Coke ONはApp Storeのトレンド検索入りを果たしました。
何かと連動して利用するアプリは、操作が複雑であったり、工程が面倒であったりと懸念する点が多いのですが、このタイアップ動画を視聴してもらうことでアプリ操作の簡単さや便利な機能を訴求し、アプリへの興味関心・理解向上につなげることに成功した事例ですね。

YouTuberがユーザーの利用シーンを実演し、予約申し込み数に寄与! サロンスタッフ直接予約アプリ「minimo(ミニモ)」

「minimo(ミニモ)」は、美容院やネイルサロンでアシスタント(見習い)として働くスタッフとユーザーとをマッチングしてくれるサービス。minimoから予約すると、カットモデルとしてモデル価格で施術を体験できます。
通常より安い価格で利用できるとはいえ、カットモデルとして施術してもらうのは、なかなか勇気がいるものです。そんな不安を解消する目的で、学生や20代前半の女性に多くの視聴者を持つYouTuberグループ「まいめんちゃんねる」とタイアップした動画を作成し、プロモーションを行いました。

まいめんちゃんねる「【激安で】流行りのアッシュカラーに美容室でイメチェンしてきた!【minimo】」

この動画はまいめんちゃんねるがminimoを使用して、予約から来店、実際の施術を受けるまでの一連の流れを実演するという流れになっています。
予約をするシーンでは、実際のアプリ画面を撮影しているので、自分が利用しているかのような感覚で視聴することができます。
サロンを訪れたシーンでは、サロンのスタッフも動画に登場し、予約後の店舗での対応や流れ、どのような施術が受けられるのかなど、利用してみなくてはわからない点についても知ることができます。

「まいめんちゃんねる」の佐野拓也さん

この動画に出演しており、筆者の友人でもある「まいめんちゃんねる」の佐野拓也さんにお話を伺ったところ、「検索時に便利なオプション機能の使い方や、今すぐに施術を受けられる店舗を探せる機能など、ユーザーが実際に利用した時にメリットを感じるであろう部分を意識して動画を撮影、編集を行った」とのことでした。
この動画は101,383 回視聴され(2017年7月31日調べ)、「カットモデルになりたかったので良いアプリを知ることができました!」「この動画でminimoを知って美容院に行ってきました!」など、minimoの認知や実際の申し込み件数の増加に貢献したことがわかるコメントの書き込みも多数ありました。

 

今回は、アプリサービスのYoutuberタイアップ動画事例をご紹介しましたが、その他にもYouTuberと企業がタイアップした事例がたくさんあります。

大食いタレントYouTuberと『丸亀製麺』がタイアップ「【大食い】釜揚げうどん6人前&サイドメニュー全種類」

ビューティー系YouTuberと『ワコール』がタイアップ「ブラジャーが地球を救う!?ブラ・リサイクル♡ – 2015.2.11 SasakiAsahiVlog」

日本にYouTuberを認知させたHIKAKINと『タカラトミー』がタイアップ「巨大なタマゴ温めたらなんか生まれてきた!!!」

ビューティー系YouTuberと『フローフシ』がタイアップ「【優秀】コンシーラー+ハイライト?!!」

まとめ

企業からの一方的な情報と捉えらえてしまう従来の“広告”とは違い、YouTuberはユーザー側に立って、良いところも悪いところも率直に伝えてくれる、信頼できる友達や身内が検証して本当に良いものだからオススメしくれている“事実”のような印象を与えることができるのが、YouTuberによるタイアップ動画のメリットではないでしょうか。

また、YouTuberは、YouTubeチャンネル登録者の他にも、TwitterやInstagramのアカウントを開設している事が多く、チャンネル登録者以外にもたくさんのフォロワーが存在します。(日本のトップYouTuberの一人「はじめしゃちょー」の場合、YouTubeのメインチャンネルの登録者数約530万人に対して、Twitterのフォロワーは約350万人)(2017年8月15日調べ)
上記の事例「Coke ON」では彼らがTwitterで視聴者(フォロワー)に協力を求める投稿をするとすぐにリアクションがあり、投稿当日だけで約800件以上のリツイートがありました。
YouTuberはSNSでインフルエンサーとしても期待できることも大きなメリットと言えそうです。

 

いかがでしたか?あなたの企業が取り扱う商品やサービスが、10代~20代前半の若年層をターゲットとしているなら、YouTuberのタイアップ効果、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

 

参考元

(※1)環境とトレンドからみる若年層の消費低迷
https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/report/researchfocus/pdf/9079.pdf

(※2)中高生が思い描く将来についての意識調査2017
http://www.sonylife.co.jp/company/news/29/nr_170425.html

(※3)平成 27年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 報告書http://www.soumu.go.jp/iicp/chousakenkyu/data/research/survey/telecom/2016/02_160825mediariyou_houkokusho.pdf