Zero Latency VRとは…

プレイヤーが自由に動き回れ、6人同時プレイできるというフリーローム・マルチプレイが体感できる最新VR体験アトラクション。
今回第一弾となるゲーム内容は、「ZOMBIE SURVIVAL」(ゾンビサバイバル)。自分たちチームの生存のため、向かってくるゾンビたちをひたすら撃ち倒す。
ヘッドマウントディスプレイ、ヘッドホン、マイク、PCの入ったリュック、手には大きなマシンガンという重装備でプレイする。

※VR=バーチャル・リアリティ(仮想現実)

 

VRの前提をブチ破る新たな共有体験

「世界初」と言われるゆえんは、プレイヤーが空間を自由に動き回ることができるという「フリーローム」に、複数人同時にプレイできるという要素が加わった「フリーローム・マルチプレイ」をエンターテイメントとして実現させた点にあります。
今までのVR体験は、一人でヘッドマウントディスプレイを装着し、VR空間を体験するものでありました。そのため、グループで体験しにいっても、体験する人とそれを見守る残りの人たちの間で気持ちにギャップができてしまい、場の「一体感」や人々の「共有」に欠いたものでありました。

そんななか、その壁をぶち壊したのが今回登場したVR体験アトラクションZero Latency VRです。
今回の新アトラクションは、今までのものに比べ、VR空間に対する没入感を高めただけでなく、複数人が同時にプレイできることにより、その没入感をその場で「共有」することが可能となりました。

リアルをバーチャルな世界へ繫げる仕掛け

高い没入感の創造に成功した裏には、技術だけでない、いくつかの仕掛けがあるのです。

 

・マシンガンを抱える不自由さが叶えること

マシンガンコントローラー

▲マシンガンコントローラー

まず、リアルをバーチャルな世界へ繫げる仕掛けとして登場するモノが、「大きなマシンガン」です。
プレイヤーの動きや空間を把握するために、頭に装着するヘルメットと手に持つマシンガンには数個のセンサーがつけられており、2kgある大きくて重いモノを持つことによって両手は塞がれ、ほとんど両手は同じ位置に固定されたままゲームは進行していきます。そうやって両手の位置を固定させておくことで、手足にセンサーはついていなくとも、実際の自分の手腕の位置と、アバターの手腕の動きに違和感を感じないという設計となっています。本来、全身の動きを反映させるためには足りないセンサー量でありながらも、手の動きまでアバターに反映させ、「違和感」という壁を突破しています。
このように、大きなマシンガンによって両手の動きを制御することで、自分の手足の位置が実世界の感覚と違和感なく存在することを叶えているのです。

 

・「○○っぽい」キャラ設定によって増すVR感

VR空間

▲ゲーム中のVR空間

つぎに、リアルをバーチャルな世界へ繫げる仕掛けとして登場するモノが、「事前入力情報」です。
ゲームをプレイする前に、各プレイヤーたちは自分のニックネーム、性別、身長、生年月日などの情報を入力します。そして、入力情報がアバターに反映され、まるで本人の外国人バージョンのようなアバターがVR空間に存在します。
それにより、身体をスキャンしなくともVR空間にいるメンバーと本人のビジュアルが違いすぎたり、みんなが同じ見た目のアバターになるという実世界との「違和感」を感じさせない設計となっています。また、そのままの自分の容姿ではなくアバターに変換されることで、ヒーローのように変身して強くなった気がし、結果的に自分自身がそのまま反映されるよりもエンターテインメント性が増します。
このように、VR空間にいるメンバーのアバターたちがそれぞれの個性を保ったまま存在することで違和感をなくしているのです。

 

以上のように、技術的なものではなく、仕掛けによってリアルをバーチャルな世界へつなげることができるためのUX設計がなされています。

バーチャル空間での「安全」を支える仕掛け

6人同時に同じ空間を動き回ると、「プレイヤー同士の衝突」という危険性がつきまといます。しかしながら、エンターテイメント事業として成立させるには、安全性を担保しなければなりません。今回、没入感は残したまま、安全性を高める仕掛けが重要となります。

その点で、役に立っているのが先ほど挙げた「マシンガン」「教官」です。
まず、大きなマシンガンを持つことによって両手の動きが制御され、一人当たりの可動範囲が小さくなるため、プレイヤー同士での接触の危険性を回避することができます。そして、従業員が「教官」として存在することで、没入感はそのままに、ゲームの中の教官という立場を利用して衝突の危険性などを指示してくれます。

「マシンガン」「教官」ともに、簡単な仕掛けながらも、制御されているという不自由さをプレイヤーたちに感じさせず、没入感は残したままバーチャル空間での「安全性」を支える仕掛けが考えられています。

▲実際にプレイしている空間

▲ゲーム中に見えるVR空間

まとめ

このように、「Zero Latency VR」は、最新テクノロジーと深く考えられたUX設計が組み合わさることによって、没入感の向上と複数人同時プレイという新たな共有体験をエンターテインメント事業として実現することができたのです。ここが凄いんです。
また、その「共有体験」の実現が、現在VR技術を使った企業プロモーション活動から、さらに新たなユーザーエクスペリエンスを創造する企業プロモーション活動へとつながる大きな一歩であるかもしれません。
以前ご紹介した、弊社のVR活用事例である「360°ホラー」は、外の人に共有することが困難だった個人のVR体験を「悲鳴」と「心拍数」に変換することで聴覚、視覚的に共有することに成功したプロモーションです。共有を実現させるための工夫や方法は、今回のVRアトラクションとは異なりますが、これもUX設計が上手く考えられたからこそ「共有」できた事例であります。

 

リアルとバーチャルが融合し、「没入感を共有する」という新たなユーザーエクスペリエンスを、皆様もぜひ体感しに行ってみて下さい。