MAU比較

LINE:8,400万
Twiter:4,500万
Instagram:3,300万
Facebook:2,600万
TikTok:950万

公式発表の数値はほとんど更新されていません。 LINEのみアップデートがありました(8200万→8400万)。また本記事では取り上げていませんが、noteのMAUが2020年6月時点で6300万と発表されており、数値上ではLINEに次ぐユーザー数を集めていることに注目するべきでしょう。

noteについてはこちらの記事も参照  

各プラットフォーム:コロナ施策まとめ

各プラットフォームは早い段階からさまざまな対応を始めています。主には次の3つを目的とする取り組みが目立つようです。 

・情報の正確性や信頼性を担保
・ユーザーの「おうち時間」をサポート
・中小企業や団体のビジネス/活動を支援

それぞれどんな取り組みがあったのでしょうか。一覧でまとめてみます。

Instagram

LINE

TikTok

Twitter

Facebook

【情報の担保】

有害誤報に反応したユーザーに警告ポップアップ

【ビジネス支援】

コミュニティヘルプ機能の利用範囲を拡大

一部、期間限定の機能もありますが、いわゆる「ニューノーマル」の世界でも、これらの機能は有効に活用されていくと思われます。 

ユーザーの側では、ビデオチャットの利用シーンは増えていくでしょうし、信頼できる情報へのアクセスはこれまで以上にクリティカルな問題となってきます。また、企業の側でも、コロナ禍で失われた機会を補完するものとして、プラットフォームを通じたユーザーとのつながりは重要です。 

新型コロナウィルスへの対応は長期戦になると言われています。今後も状況の変化に合わせてまた新たな機能が実装されていくでしょう。 

では、次にコロナ対策以外での新機能について見ていきます。

Instagram クリエイター向け収益化へのサポート

Instagram

YouTuberの盛り上がりを横目に、これまでもInstagramはクリエイターズアカウントのリリースなどクリエイター向けにアップデートをしてきましたが、今回は「バッジ」や「IGTV広告」など、より収益化を効率的にするような機能を追加しました。

ライブ配信の「バッジ」をテスト開始

Instagram Liveの配信画面にバッジを表示。視聴者はバッジを購入することで、配信主に「投げ銭」を行うことができる機能です。6月よりアメリカ、ヨーロッパ諸国などでテストを開始されました。日本での実装はまだ発表されていません。

Instagram

Instagram公式より

IGTV広告のテスト開始

Instagramフィード上のIGTV動画へ誘導するボタンをタップすると、本編コンテンツが始まる前に、最長15秒程度の広告が流れるという機能。広告収入の一部は配信主のクリエイターに還元されます。こちらもまだテスト段階で日本での利用開始時期は未定です。

ミュージックスタンプが日本でも利用可能に

Instagramストーリーズ投稿に、ユーザーが選んだ曲をスタンプとして貼り付けられる機能です。選んだ楽曲の歌詞表示や秒数指定もできます。海外のみの機能でしたが、国内の複数レーベルがFacebook社とパートナーシップを結んだことで日本でも利用できるようになりました。なお、ミュージックスタンプはFacebookでも利用可能です。

Instagram

Instagram公式より

いじめを防ぐ管理機能

とくにフォロワー数の多いユーザーへの「いじめ」が見られることから、InstagramとFacebookで、ネガティブなコメントへの対策が強化されました。特定のアカウントの一括ブロックやコメント制限ができるように。また、タグ付けやメンションを許可制にしたり、ポジティブなコメントを固定してハイライトで目立たせたりといった機能が追加されました。

LINE 広告メニューや公式アカウント向け機能を拡充

LINE

2020年上半期も着実にMAUを増加させているLINE。公式アカウントを運用する企業にとって、より便利にLINEが活用できるオプションや機能が追加されています。

トーク画面のトップに広告表示する「トークヘッドビュー」

トークリストの最上部にバナーを設置できる動画広告の新メニューです。1日1社限定の配信となっていて、静止画バナーをユーザーがタップすると、動画が再生されます。正式発表前のテスト運用時には24時間で5,000万人以上にリーチ、15歳〜29歳においては90%以上のユーザーへのリーチを獲得したと発表されています。

LINE

LINE公式より

従量課金で配布できる「CPDスタンプ」

従量課金型でダウンロード数が指定できるプロモーションスタンプの新メニュー。従来、公式アカウントがスタンプを配布する場合、最低出稿金額1,000万円が必要でしたが、「CPDスタンプ」では、最低出稿200万円と「ダウンロード数×単価」で配信が可能になります。課金対象とする条件をダウンロードやID連携、会員登録、アンケート回答にも設定できるので、LINE運用する企業にとってはスタンプ活用の幅が広がりそうです。

フォロワー以外にもタイムライン投稿を届けられる「ディスカバー」

オーガニックのタイムラインに新たな表示枠が追加。これまで友だちにしかタイムライン投稿は表示されませんでしたが、人気の投稿が「ディスカバー」に表示されるようになりました。Instagramの発見タブをイメージすると分かりやすいかもしれません。ユーザーはディスカバーの投稿からフォローすることもできるので、企業の公式アカウントにとっては新規ユーザーへの新たな接触機会になるでしょう。

LINE
LINE

LINE公式より

レポート機能がより詳細に

管理画面の分析機能がいくつかアップデートされています。まず、友だち追加された経路が確認できるように。広告経由やQRコード経由など、複数の友だち増加施策を実施している際に検証しやすくなくなりました。また、2019年下半期からの新機能ですが、メッセージ単位だけでなく、ふきだし単位ごとにインプレッションやクリック率、動画再生数を確認できるようになり、さらに詳細な効果検証が可能になりました。 

TikTokは着実に広告配信、クリエイター収益化への布石を強化

TikTok

欧米のティーンエイジャーの間で大ブレイクしているTikTok。日本国内では、運用型広告サービスを正式リリースのほか、クリエイター収益化を見据えたライブ配信機能などを拡充しています。 

TikTok Adsオンラインアカウントを正式リリース

2019年12月から試験運用していた広告配信プラットフォームが、2020年4月に正式リリース。サイト誘導、商品購入など目的に最適化した配信を、エリアや年齢などのターゲティングを用いて、管理画面から設定することができます。配信する動画クリエイティブを、オンライン上で簡単に制作できるツールやテンプレートが豊富に用意されているのが特徴的といえるでしょう。 

TikTokライブを公式限定で開始

中華圏でとくに人気のライブ機能は日本のTikTokではまだ正式実装にはいたっていませんが、TikTok公式がテスト的にライブ配信を始めました。現状では、語学やビジネスを学ぶ講座やアーティスト、アニメなどとのコラボ配信を精力的に実施しており、本格的なサービス開始が期待されています。

TikTok

TikTok公式より

おすすめフィード表示の仕組みを公表

各ユーザーのおすすめフィードに表示する動画をどのようなロジックで選んでいるかを公表しました。基本的にはFacebookやTwitterと同様にユーザーの行動にもとづいて、その人の興味があるコンテンツを判断しているようです。例えば、いいねやシェア、フォロー、コメント、作成したコンテンツのほか、動画のキャプション、サウンド、ハッシュタグなども影響するとされています。

新たなユーザー体験を模索するTwitter

Twitter

かねてより予告されていた機能を含めて、さまざまな新機能がテスト運用され始めました。「会話の健全性」をキーワードに積極的にプラットフォームとしての新たな姿を探っているようにも見えます。

リプライ制限の新機能をテスト

任意のツイートに対してリプライを制限できる機能のテストが開始されました。ツイート送信前に、フォローしている人のみ、自分が@をつけた人のみなど、リプライできる人の条件を選ぶことができます。現在は一部のユーザーが利用可能で、本格的な実装時期や範囲については不明です。

トピック機能を自由にフォロー可能に

2019年11月にリリースされたトピック機能。これまではユーザーの行動履歴からおすすめのトピックがサジェストされるだけでしたが、2020年3月よりお気に入りのトピックを自分で選んでフォローできるようになりました。トピックは1,000件以上用意されており、今後も追加されていきます。

音声ツイートの追加

iOSユーザーを対象に、公式アプリでの音声ツイートが可能に。これは音声で文字を入力するのではなく、録音した声を音声として投稿するというもの。1投稿あたり、最長で140秒の音声を収録可能です。Twitterはこの機能を「人らしさを加えることができる新たな機能」としています。今後どのようにユーザーから使われていくのか注目です。

Twitter

Twitter公式より

24時間で消える投稿のテスト

投稿後、24時間で自動的に消えるツイート機能「fleet」のテストが3月に始まっています。現在はブラジルのみの実装とのことで、詳細は分からないのですが、Twitterが公開しているムービーでは、Instagramストーリーズのようにタイムライン上部にアイコンが並ぶUIが確認できます。

将来のビジネスのための変革を進めるFacebook

Facebook

Instagramの項目で見たように、コメント制限などFacebookは、同社のファミリーアプリと足並みを揃えた機能追加。Facebook単体での仕様変更ではあまり目立たなかった印象の2020年上半期でしたが、Facebook社としては今後の変革を見据えたプロジェクトを発表しています。 

スモールビジネスのオンライン化をサポート「Facebookショップ」

オンラインショップを無料で簡単に作成できる機能。自社製品のコレクションを作成したり、外観をブランドイメージに合わせて外観の色を変更したりと自由にカスタマイズ可能です。Instagramなど含めたFacebookファミリーのアプリからアクセスでき、メッセンジャー機能との連携も段階的に進められるようです。同様の機能は、すでにFacebookページショップやInstagramショッピングが提供されていましたが、今後はFacebookショップに移行されます。

Facebook

Facebook公式より

仮想通貨のためのデジタルウォレット「Novi」

Facebook社は、複数企業が参画している仮想通貨「Libra」の実用化を主導して進めていますが、「Libra」利用のための新しいデジタルウォレットの名称を「Novi」とすることを発表しました。これまでFacebook社で開発していたデジタルウォレットは「Calibra」というブランド名で進められていたのですが、今回「Novi」へと名称を変更することで、独立性をアピールする目論見があるようです。 

まとめ

これまで見てきた各プラットフォームの動向をまとめてみましょう。

Instagram:クリエイター向け収益化へのサポート
LINE:広告メニューや公式アカウント向け機能を拡充 
TikTok:着実に広告配信を強化、クリエイター収益化への布石を置く
Twitter:新たなユーザー体験を模索する機能をテスト
Facebook:将来のビジネスのための変革を進める

ここ数年各プラットフォームは、冒頭で触れたコロナ禍をはじめとして、政治的、社会的な課題に大きく影響を受ける傾向が強まっているように思われます。特にアメリカでは大統領選挙や人種差別問題においても、プラットフォーム側の対応への注目が集まっています。 

例えば、各プラットフォームがヘイトスピーチやフェイクニュースなどへの対応に消極的だと批判する「Stop Hate for Profit」というムーブメントがあります。その流れを受けて、多額の広告費を支出してきた複数のグローバル・ブランドが、FacebookやTwitter、Googleなどへの広告出稿をボイコットしたといったニュースは、今後のプラットフォーマーの動向を考える上でも無視できないでしょう。 

世界中で大きな変化が起きている、そんな機運が高まりつつある今、SNSがどう変わっていくのか今後も楽しみです。

 

 

 

※本記事で引用した動画や投稿は引用元が削除された場合、表示されない場合があります。

<MAU>
LINE:https://d.line-scdn.net/stf/linecorp/ja/ir/all/FY20Q1_earning_releases_JP.pdf
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Facebook:https://japan.cnet.com/article/35139021/
TikTok:https://tiktok-ads-japan.jp/archives/83

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ミュージックスタンプ:https://about.fb.com/ja/news/2020/02/musicsticker/
いじめ管理:https://about.fb.com/ja/news/2020/05/wellbeingbundle/
 

LINE 
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ディスカバー:https://www.linebiz.com/jp/column/service-information/20200401/
レポート機能:https://www.linebiz.com/jp/column/service-information/20200325/ 

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